【成功事例あり!】アートを活用したまちづくりとは?
- 桜井 貴斗
- 3月20日
- 読了時間: 9分
更新日:3月30日

まちの魅力をもっと多くの人に伝え、地域を活性化させたいとき「アート」が強力な武器になるかもしれません。国内外では、公共スペースを活用したアートイベントや、住民参加型のプロジェクトが、地域のブランド力向上や観光客誘致に成功しています。
この記事では、他地域の成功事例をもとに、アートを活用した効果的なPR方法や、住民・アーティストを巻き込むアイデアをわかりやすく解説します。
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目次
まちのアイデンティティを強化するアートの力
【アートが生み出す交流】世代や立場を超えたつながり
神奈川県横浜市 黄金町バザール
東京都千代田区 TRANS ARTS TOKYO
茨城県取手市 壁画プロジェクト
ステップ1:まずは身近な場所で小さく始める
ステップ2:地域の特性やストーリーをアートに落とし込む
ステップ3:発信と参加の仕組みをつくる
アートが地域に与えるポジティブな影響とは?
地域にアートが根付くと、まちの風景や人々のつながりにどのような影響を与えるのでしょうか。アートには高尚なイメージがつきものですが、実はとても身近でクリエイティブなものです。アートが地域にもたらすポジティブな影響について、具体的な事例とともに考えていきます。
まちのアイデンティティを強化するアートの力
アートは、地域の歴史や文化を反映し、まちのアイデンティティを強化する重要な要素です。例えば、地域特有の伝統工芸・祭りをテーマにしたアート作品は住民にとっての誇りを再確認する機会となり、訪れる人々にはその地域の魅力を伝える役割を果たします。
地域の方々にとって身近な文化・価値観とアートを融合した新しい体験は、住民だけでなく訪れた人々の感情を揺さぶり、心に刻まれるものとなるでしょう。さらに、アートは公共スペースを彩り、まちの景観を魅力的に変える力も持っています。
壁画や彫刻などのアートインスタレーションは、日常の風景を新鮮に感じさせ、地域への愛着を育むきっかけになります。
アートは単なる装飾ではなく、地域のアイデンティティを強化し、人々をつなぐものとして機能するのです。
【アートが生み出す交流】世代や立場を超えたつながり

ここでは、地域のアート活動がもつ効果をいくつかご紹介します。
1. 住民同士の交流促進
アートイベントや展示が世代を超えた出会いの場に
作品づくりを通じて自然と会話が生まれ、地域のつながりが強化される
2. 教育と次世代育成
ワークショップで子どもたちがアートを学び、創造力と地域への愛着が育つ
地域の文化や歴史を表現することで、次世代のまちづくりへの関心が高まる
3. 多様性と国際交流の促進
異なる文化や背景を持つ人々が、アートを通じて協力・共創
創作活動を通じてお互いを理解し、地域全体の包容力が広がる
4. 豊かなコミュニティづくり
公共スペースにアートを取り入れ、まちの魅力が向上
住民が主体的にアート活動に関わることで、地域への誇りが生まれる
人々がつながり、学び、成長する場のひとつに、アートによるクリエイティブプロジェクトがあります。幅広い世代、属性の方が参加しやすく、楽しめる場の存在は、豊かで活気あるまちづくりの一助になるはずです。
【成功事例3選】アートを活用したまちづくり
ここでは、国内の注目したい3つの事例を紹介します。
神奈川県横浜市 黄金町バザール
黄金町バザールは、横浜市の黄金町エリアで開催されるアートイベントです。このエリアは長い間、治安の問題を抱えていました。産学官が連携し安全安心な町づくりを目指すなかで、たどり着いたアプローチがアートによる演出だったのです。
2008年に始まった黄金町バザールは、国内外のアーティストを招き、地域の空き店舗を活用して作品を展示し、制作と発表の場として定着しました。住みよいまちづくりを目指し続ける「初黄・日ノ出町 環境浄化推進協議会」をはじめ、協力する大学、企業、行政、そして住民とアーティストが一丸となり地域の治安改善と活性化に寄与しています。
さらに、アートを通じた地域再生の取り組みは、他の地域にも影響を与え、同様のプロジェクトが各地で展開されています。
【出典】



【画像】
黄金町エリアマネジメントセンターホームページより
東京都千代田区 TRANS ARTS TOKYO
TRANS ARTS TOKYOは、2017年に東京都千代田区の神田エリアを中心に開催されたアートプロジェクトフェスティバルです。夏目漱石をはじめ近代文学のルーツがあり、日本のクリエイティブの歴史に触れるきっかけをつくり、神田コミュニティアートセンターを作ることを目的として始まりました。
「カンダトランスツアー」:移動型の音楽ライブツアーが行われ、参加者はまちを巡りながら音楽を楽しむことができました。
「アート縁日」:地域のクリエイターやアーティストによる作品展示やワークショップが開催され、多くの来場者が地域の文化やアートに触れる機会となりました。


【画像源】TRANS ARTS TOKYO
茨城県取手市 壁画プロジェクト
茨城県取手市では、地域の魅力向上と活性化を目的に「アートのまち取手」プロジェクトが進められています。なかでも、市内の公共空間を彩る壁画プロジェクトは、東京藝術大学の学生や地域住民と協力しながら進められ、まちの新たなシンボルとして注目されています。
戸頭陸橋橋脚には、地域の子どもたちが制作した壁画「家(色いろトンネル)」が描かれています。この作品は、戸頭東小学校の2年生と5年生が手がけたもので、平成13年(2001年)に完成しました。カラフルで温かみのあるデザインが特徴で、地域の景観を明るく彩り、市民に親しまれています。
こういった取り組みが、アートを通じた地域コミュニティの活性化につながり、市民の交流の機会を生み出し、取手市のまちづくりの成功事例として全国的にも注目され、観光資源としての価値向上にも貢献しています。
【出典】
取手市中央町2(JR取手駅西口側線路擁壁)


【画像源】取手市/壁画によるまちづくり
住民やアーティストを巻き込む3ステップ

アートを活用したまちづくりにおいて、地域の方々やアーティストを巻き込むことは非常に重要です。成功確度を上げる3ステップをご紹介します。
ステップ1:まずは身近な場所で小さく始める
小規模なプロジェクトから始めると、地域住民の関心を引きやすく、参加しやすい環境を整えられます。初めての試みでも、失敗を恐れずに挑戦しましょう。地域の特性や歴史を反映したアート作品を通じて、住民同士の交流やコミュニケーションが生まれ、地域のアイデンティティを再確認する機会にもなります。
ステップ2:地域の特性やストーリーをアートに落とし込む
地域の歴史や文化、自然環境を理解し、それをアートに反映させると地域の魅力やアイデンティティを強化できます。先に挙げた事例でも、地域の歴史的背景、関連団体との関係性が重要なコンセプトとなっています。
地域の素材や技術を活用したアート制作、祭りやイベントと連携したプロジェクトは、住民の参加を促進し、コミュニティの絆を深めるのです。アーティストと住民の協力によって、世代や立場を超えた交流が生まれ、地域活性化にもつながります。
アートを通じて地域の特性やストーリーの表現により、住民の誇りを育み、地域の魅力を引き出す効果的な方法です。
ステップ3:発信と参加の仕組みをつくる
どんなプロジェクトにも、認知・集客戦略が成功を左右します。以下の要点を押さえて戦略設計をしましょう。
1. 情報発信の強化
SNS、地域ウェブサイト、ニュースレターを活用
最新のイベントやプロジェクト情報を定期的に発信
住民や観光客の関心を引きつけるコンテンツ制作
2. 住民参加の促進
アートワークショップやオープンスタジオの開催
地域のアートフェスティバルを企画し、体験の場を提供
学校や地域団体と連携し、子どもや若者の参加機会を拡大
3. フィードバックの活用
イベント後にアンケートを実施し、住民の声を収集
SNSで感想や意見を募集し、オープンな対話を促進
集まったフィードバックを次回のプロジェクト企画に反映
これらの戦略を整理したら、あとは打ち手のすべてをこなすのみです。戦略だけでは成功しません。やりきる心がなにより大事だと思います。
まとめ
アートを活用したまちづくりは、地域の魅力を引き出し、住民や観光客との交流を深める強力な手段です。これまでの成功事例からも明らかなように、アートは単なる装飾にとどまらず、地域のアイデンティティを強化し、さまざまな世代や立場の人々をつなぐ役割を果たします。
地域の活性化だけでなく、住民の絆を深め、訪れる人々に新たな価値を提供するものです。これからのまちづくりにおいて、アートの力をぜひ活用してみてください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。 クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。
※本記事は一部AIを活用して執筆しています。
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