マーケティングとは?忙しい方・初心者の方にも分かりやすく簡単にまとめてみました。
- 桜井 貴斗
- 2月3日
- 読了時間: 10分
更新日:3月30日

「マーケティングって難しそうだし、うちには関係ない……」 そう思っていませんか?
実は、マーケティングは新しく始めるものではなく、あなたの事業活動そのものです。お客様とのやりとりや商品の価格設定、サービスの提供方法など、価値提供のためのプロセスすべてがマーケティングと言えるのです。
本記事では、マーケティングが難しく感じてしまう背景を紐解き、忙しい経営者でも無理なく実践できるポイントをご紹介します。マーケティングを理解する一歩になれば幸いです。
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目次
マーケティングとは「人間の価値交換プロセス」である
1. 専門的で複雑そう
2. 具体的なイメージが湧きにくい
3. 成功までの時間が見えにくい
4. 馴染みのない専門用語やフレームワーク
5. 「売り込み」のイメージに抵抗感がある
1. 売上が思うように伸びない
2. 顧客理解が不足している
3. 競合との差別化が難しい
4. 効果測定ができていない
マーケティングとは「人間の価値交換プロセス」である

少々強引な表現をすれば、マーケティングとは「お客様や社会に価値を届けるためのすべての活動」です。
商品の価格を決めたり、サービスを提供したり、顧客とのやりとりを行ったりすることも、すべてマーケティングの一部であり、「どうすればお客様に喜んでもらえるか?」 を考えながら事業経営することはマーケティングそのものと言えます。
マーケティングの全体像を俯瞰してみましょう。マーケティング分野で有名な三者の定義は以下のとおりです。
①フィリップ・コトラー氏
「マーケティングとは社会活動のプロセスである。その中で個人やグループは、価値ある製品やサービスを作り出し、提供し、他社と自由に交換することによって、必要なものや欲するものを手に入れる」 (引用・参考:マーケティングの定義とは? 日米のマーケティングの違いや戦略を分かりやすく解説 | THE OWNER https://the-owner.jp/archives/2489 )
②ピーター・F・ドラッカー氏
「マーケティングの理想は販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、顧客に製品とサービスを合わせ、自ら売れるようにすることである。」 (引用・参考:ドラッカーのマーケティングとは?1分で本質がわかるプロ解説。どこよりも丁寧に意味を教えます。 | Dラボ https://d-lab.management/?p=16613)
③公益社団法人日本マーケティング協会
「(マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。」 (引用・参考:公益社団法人日本マーケティング協会が34年振りにマーケティングの定義を刷新 | 公益社団法人日本マーケティング協会のプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000122632.html )
三者三様で難しく感じることでしょう。ここでは、マーケティングが個人・組織・社会による活動プロセスだという抽象的な概念だと理解いただければ十分です。
全体像を捉えにくいだけでなく、時代とともに変化するために、事業へ取り入れるには複雑に感じてしまうのだと思います。
マーケティングに関する5つの誤解にマーケターが答えてみた

では、みなさんが抱きがちなマーケティングへのイメージに対し、地方マーケティングに携わる私の視点から解説を加えてみようと思います。
1. 専門的で複雑そう
マーケティングという言葉自体が、広告、データ分析、デジタル戦略など、幅広い活動を含むため、「専門家がやること」と捉えられがちです。特に中小企業の経営者は「大企業のためのもの」と思い込み、距離を感じてしまうことが多いです。しかし、地方の中小企業にとってマーケティングは身近に存在します。例えば、顧客分析のためアンケートをとって分析し、次のアクションを考えることもマーケティングと言えます。経営者が取り組む一連の活動こそ、マーケティングなのです。
2. 具体的なイメージが湧きにくい
マーケティングは、「お客様を理解して、商品やサービスを届ける活動」とざっくり説明されますが、それが実際の自分の仕事とどう結びつくのか分かりにくい。結果として「何から始めればいいのか」が見えないといった声をよく耳にします。
例えば、あなたがパン屋さんを経営しているとしましょう。この場合、マーケティングは、お客様の「おいしいパンが食べたい」というニーズを理解し、そのニーズに合った商品を提供する活動です。
ここで大切になるのは、単に「おいしいパン」を作るだけでなく、「どんなお客様に向けて」「どんな方法で」届けるかを考えることです。
数あるパン屋さんの中から、自分のお店のパンを選んでもらうためには? マーケティングは「お客様のニーズを把握して、それに応じた商品やサービスを届ける」点を意識すれば、誰でも簡単に実践できる活動であることがお分かりいただけると思います。
3. 成功までの時間が見えにくい
マーケティングは、短期的な効果が見えづらく、地道な積み重ねが求められます。そのため「頑張っても成果が出ないのでは?」という不安が先立ってしまうようです。
ただ、経営において短期的な効果というものは、後々大きな脅威になりうるものです。「これをすれば売れる!」といった手法やノウハウは、多くの場合、個別性が高いものと言えるでしょう。
現状を俯瞰し、ボトルネックを見極め、対策してみることを繰り返すうちに、大きな成果へつながるのだと思います。
4. 馴染みのない専門用語やフレームワーク
「4P」「KPI」「リードジェネレーション」など、マーケティング特有の用語は難しそうな印象を与えます。これが「自分には無理」という心理的な壁を作りやすいです。
私としても反省しなければいけないポイントです……。ブログやSNSでの発信では専門用語を使ってしまいますが、お客様への伴走支援では基本的に専門用語を使いません。
分からない単語があれば気軽に質問してくださいね。
5. 「売り込み」のイメージに抵抗感がある
マーケティング=押し売り、という誤解も一因です。強引なセールスをするマーケティング会社などによって、「売上を上げるための強引な手段」という印象を持たれている方は少なくないでしょう。
マーケティングはセールスではありません。セールス=商品を顧客に販売することです。本来のマーケティングはお客様との信頼関係を築く活動ですから、無理なセールスは必要なく、お客様が必要としているものを提供し、その価値を体験していただくことに重きがあると考えます。
マーケティングは「事業の悩み」から取り入れよう
マーケティングの概要がわかると、次はマーケティングで解決できることは何なのか気になりますよね。
アプローチの一例ですが、ご自身の「悩み」からマーケティングを取り入れてみてはいかがでしょう。経営でありがちな悩みをもとに、マーケティング的視点からできることをまとめてみました。
1. 売上が思うように伸びない
悩み:新規顧客の獲得やリピーターの保持が難しく、売上が頭打ちになっている。
まず確認・分析すること
売上の構成要素:「売上=客数×客単価×購入頻度」のどこに課題があるか特定する。
集客の状況:新規顧客の流入経路や広告の効果を分析する。
既存顧客の動向:リピート率や顧客満足度の低下がないか確認する。
市場や競合の変化:需要が減っていないか、競合に顧客を奪われていないかリサーチする。
2. 顧客理解が不足している
悩み: 顧客が何を求めているのか分からず、商品やサービスの改善が進まない。
まず確認・分析すること
ペルソナ設定:ターゲット顧客像が明確になっているか見直す。
購買行動:顧客がどのように情報収集し、購入を決定しているか分析する。
顧客の声:アンケートや口コミ、SNSのコメントなどからニーズを把握する。
行動データ:GoogleアナリティクスやPOSデータを活用し、購買パターンを分析する。
3. 競合との差別化が難しい
悩み: 同じような商品やサービスを提供している競合が多く、独自性を出せない。
まず確認すべきこと
競合調査:主要競合の強み・弱みをリストアップし、自社との違いを明確にする。
独自価値(USP)の整理:自社ならではの強みを再定義する。
顧客視点の確認:顧客が競合と自社をどのように比較しているかヒアリングする。
ブランドイメージ:価格以外の魅力(品質、サービス、体験価値など)を見直す。
4. 効果測定ができていない
悩み: マーケティング活動の効果を測定できず、予算確保が難しい。
まず確認すべきこと
KPIの設定:売上、リード獲得数、CVR(コンバージョン率)などの指標を明確にする。
データの可視化:Googleアナリティクス、広告管理ツール、CRMなどを活用し、データを定期的にチェックする。
施策ごとの影響分析:マーケティング施策ごとに成果を計測し、費用対効果を評価する。
PDCAサイクルの確立:データに基づき、改善を繰り返せるよう仕組み化する。
これらの例はあくまで参考までに捉えてください。事業のボトルネックは千差万別であり、取り入れる戦略、手法がケースバイケースです。だからこそ、マーケティング自体が分かりづらく感じてしまうのだと思います。
HONEの各種支援では必ず、クライアントの企業理念、MVVの解釈を確認し、「誰のために、どの商品を、どうやって価値提供しているのか」から把握します。

上記のような個別のお悩みを調査しながら紐解いていくと、当初のお悩みとはまったく別のボトルネックに気づき、驚かれる事業者様は少なくありません。
まずは事業の存在理由に立ち返り、市場分析をもとに勝ち筋を考えた後、必要な戦略を決めます。この、丁寧な現状分析と立ち返りが、悩みを解決し成果を最大化するために不可欠なマーケターのあり方だと考えています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。 クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。
※本記事は一部AIを活用して執筆しています。
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