『戦略ごっこ』『確率思考の戦略論』を 地方ビジネスにローカライズするには?【アーカイブ動画DL付】
- 桜井 貴斗
- 6月8日
- 読了時間: 5分

「人口が減り、市場も縮小。広告費をかけても成果が続かない」――地方で事業を営むメーカー・自治体・地域プレイヤーから、HONE には毎日のようにこんな声が届きます。
そもそもマーケターの仕事は 「消費者の認識世界を取り込み、行動確率を高める企画を統合的に設計すること」。その第一歩として求められるのが、“人間理解” に対する強い好奇心です。商品の機能説明や KPI の数字だけでは、消費者は動きません。
そこで本ウェビナーでは、ベストセラー『戦略ごっこ』『確率思考の戦略論』を 地方ビジネスにローカライズ する際に欠かせない6つの論点を1時間で解説しました。本記事は、そのエッセンスを 約5分で把握できるダイジェストです。
【4/11 オンライン開催】『戦略ごっこ』と『確率思考の戦略論』を地方ビジネスに実装するには?〜地方事例を学ぼう編〜(第1回目/全3回)の動画アーカイブは以下よりダウンロードいただけます。

アーカイブ動画では次のポイントを詳しく解説しています。
ダブルジョパディ法則を実数字で検証
文脈7フレームと書き込みワークシートのシェア
新規獲得とリテンション改善を両立させる KPI 設計例
「新規」を増やすべき3つの理由(ダブルジョパディ法則)
まず冒頭にお伝えしたのがダブルジョパディ法則。
「ロイヤルティを高めればブランドが成長する」と思われているが、向きが逆。浸透率を増やさずにロイヤルティだけを高めたりはできない。(日経クロストレンドより流用)

1. ロイヤルティ施策だけでは売上が伸びない
ダブルジョパディ法則は、浸透率(新規利用率)を伸ばさない限り、ロイヤル層は自然に増えないと述べています。またシェア5%未満の地方ブランドが「ファンイベント」や「ポイント施策」に投資しても、構造的に寄与度は限定的です。
2. ヘビーユーザーは1年で入れ替わる
平均への回帰により、昨年のヘビーユーザーが今年も同じ行動をとるとは限りません。“固定客” でい続けてくれるは幻想。だからこそ新規流入を絶えず確保し、母集団を拡大する必要があります。

多くの場合、ブランドのヘビーユーザーというのは個人の“普遍的な特徴”を表しているわけではなく、個人の“状態”を表している。 同じ人でも、時期によってヘビーユーザーになったりライトユーザー(あるいはノンユーザー)に戻ったりという“波のようなもの”がある。 期間を区切って集計すれば、購買頻度や利用額が上振れする人が一定数出てくる。しかし、それは確率的に起こる現象であり、熱狂やロイヤルティと言った心理的な変化によるものとは限らない。
3. 顧客数 × 購入頻度 × 単価――最も動かしやすいのは顧客数
価格や頻度を劇的に上げられない地方企業にとって、“顧客数” こそが最大のレバー。新規開拓こそ売上成長の本流です。

「新規」を増やす5ステップ(確率思考の戦略論より)
では具体的にどのようにして新規顧客を増やしていくのか?について5つのステップで説明をしました。
① カテゴリー → ブランド → 商品の順で組み立てる
人の脳はまずカテゴリーで検索し、次いでブランドを選び、最後に具体商品を思い浮かべます。自分たちがどんなカテゴリーで想起されたいのか?を決めます。
例)「温泉旅行」→「静岡エリア」→「○○旅館」
② カテゴリ―エントリーポイント(CEP)を特定する
大手と同じCEPだとしても何が違うのか?どんな独自性があるのか?の“入口” を調査・設計することが肝要です。定量×定性×現地視察で隙間を見つけていきます。
③ 文脈7フレームで習慣に入り込む
Why / For What / When / Where / With Whom / While / How Feeling――7つの視点で、「その瞬間に思い出してもらえる理由」を言語化すると、新規施策が具体化します。

【W’sフレームワーク】アレンバーグ・バス研究所のジェニー・ロマニウク教授が提供する「W’sフレームワーク」は6W1Hの思考ツールで、カテゴリーが利用される状況や行動のきっかけを幅広く探ることに向いている。アンケートやインタビュー、ブレストでの視点出しにも使える。
④ オルタネイトモデルでバリアを洗い出す
状況・抑圧・欲求・報酬 の4象限を使い、「今すぐ行動しない理由」を可視化。根拠・証拠・比較優位で払拭します。

⑤ 打ち手を“フィジカル優先”で実装
メンタルアベイラビリティ(早期想起)は成果が出るまで数年かかることも。最初は買える場所・UI・ECカート最適化など “物理的接点” 改善に集中していくことが求められます。
行動ロイヤルティ vs. 態度ロイヤルティ
行動的ロイヤルティ | 態度的ロイヤルティ | |
定義 | 「必要なので繰り返し買う」 | 「好き・推し・共感で買う」 |
例 | 歯磨き粉・洗剤 | 推し活グッズ・限定クラフトビール |
施策 | 習慣に入り込む UI/導線 | 物語・体験・コミュニティ |
地方ビジネスでは 行動的ロイヤルティが主役になりやすい。ファン施策を打つ前に「必要だから選ぶ仕組み」が整っているかをチェックする必要がある。
HONEの“実装型”伴走支援
以上がウェビナーのまとめでした。
HONEは日本で最も“地方マーケティング”に強い会社を自負しています。弊社に相談したいという方はお問い合わせフォームよりお気軽にお声がけください。

HONEの強み
現場主義:一次情報を取り切る
ウェビナーでも強調した通り、HONEは必ず現場に足を運び、生活者の一次情報を収集します
データ×仮説ドリブン:調査設計から検証まで一気通貫
定量・定性・フィジカル接点分析を組み合わせ、独自CEPとバリア突破施策を設計。生成AIを活用してアウトプット速度も最大化します。
伴走実行:施策実装・改善までコミット
戦略立案にとどまらず、販路開拓・クリエイティブ制作・運用改善まで“一緒に走る”のがHONEの強みです。
アーカイブ動画&資料を無料公開中
【4/11 オンライン開催】『戦略ごっこ』と『確率思考の戦略論』を地方ビジネスに実装するには?〜地方事例を学ぼう編〜(第1回目/全3回)の動画アーカイブは以下よりダウンロードいただけます。

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【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。 クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。
※本記事は一部AIを活用して執筆しています。
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