なぜあなたの広報活動は「数字が曖昧」と言われるのか?社内を説得するためのマーケティング思考とは。
- 7 時間前
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7月14日(日)に岡山で開催される「第2回 広報・PRセミナー&勉強会」に登壇させていただくことになりました。そこで今回は、イベントのテーマでもある「地方マーケティングと企業ブランディング」に関連して、日々の広報活動に悩む方へ向けた記事をお届けします。
地方企業の広報担当者とお話ししていると、「社内の理解が得られない」「成果の数字が曖昧だと言われてしまう」という切実な悩みをよく耳にします。一生懸命プレスリリースを書き、SNSを更新しているのに、それがどう売上や事業成長につながっているのか説明しづらい…。広報担当者にとって非常に苦しい状況ですよね。
しかし、これらの悩みは「どんな数字を上げれば事業に貢献できるのか」という構造自体を理解することで解消できるのではないかと思っています。
今回は、広報担当者こそ知っておくべきマーケティングの枠組み「DBA」「CEP」「ブランドエクイティ」について解説します。この3つの構造を理解すれば、広報の発信が「顧客のどの部分に作用しているのか」が明確になり、広報はもっと事業に直結する、意味のある仕事へと進化していくはずです。
なぜ広報の仕事は「数字が曖昧」と言われてしまうのか?
広報の成果指標としてよく用いられるのが、「メディアの掲載数」や「SNSのフォロワー数・いいね数」などです。
しかし、経営陣や営業部門から「で、それがどう売上につながるの?」と問われたとき、明確に答えられるケースは多くありません。
なぜこういったことが起こるのか?というと、メディア掲載やフォロワー増という「点」の出来事が、顧客の頭の中でどのような資産に変わっているのかを可視化できていないからだと考えています。
事業成長に寄与する実数を残すためには、ただ情報を発信するだけでなく、顧客の記憶の構造(メンタル・アベイラビリティ)を理解する必要があります。ここで登場するのが、DBAとCEPです。

広報こそ知るべき「DBA」と「CEP」
マーケティングの世界で近年重要視されているのが、以下の3つの概念です。
DBAs(Distinctive Brand Assets:独自ブランド資産)
ロゴ、ブランドカラー、キャッチコピー、特定のメロディなど、「それを見聞きしただけで、自社だと認識してもらえる」ための記号です。

CEP(Category Entry Points:カテゴリー・エントリー・ポイント)
顧客が特定のサービスや商品を「思い出すきっかけ」のことです。
例:「週末に家族でゆっくりしたいとき」「手土産に迷ったとき」といった、日常の中の特定のシーンやニーズを指します。

ブランド・エクイティ
顧客の頭の中に蓄積された、自社に対するイメージや記憶の総量。これらが高いほど、購買行動が起きやすくなります。

そのプレスリリースは、顧客の「どの記憶」に作用しているか?
DBAs・CEPs・ブランドエクイティの3つの概念を知ると、広報の仕事の見え方がガラリと変わります。
これまでの広報が「とにかく多くの人に知ってもらう(認知拡大)」だったとすれば、これからの広報は「特定のCEPと、自社のDBAを結びつける作業」になります。
例えば、新商品のプレスリリースを打つときに、「新発売です!美味しいです!」と機能や特徴だけを伝えるのではなく、「どんなシーン(CEP)で思い出してほしいか」を逆算して文脈を設計することができます。
また、発信する画像やSNSのクリエイティブには、自社のブランドカラーやロゴ(DBA)を一貫してプレス内に含めることで、顧客の記憶に刻むことができるはずです。
社内で説明する際も、「今回のイベントPRは、地域の人たちの『休日の新しい過ごし方』というCEPとの結びつきを強化するためのものです。だから、この切り口でメディアにアプローチします」と説明できれば、広報活動は単なる「お知らせ」ではなく、明確な意図を持ったブランド投資になります。
「実数」を残せる広報になるために
これらの構造が理解できれば、広報担当が追うべき数字も変わってくるはずです。
単なるメディア掲載数ではなく、「ターゲット層の中で、特定のCEPと自社を結びつけて認識している人の割合(純粋想起率)」や、「自社のDBA(カラーやロゴ)を正しく認識している人の数」といった、ブランド・エクイティの蓄積状況をアンケートや指名検索数などで測るようになります。
どの発信が、どの記憶の引き出し(CEP)を作り、どの資産(DBA)を強化したのか。
ここが線で繋がれば、広報担当は事業成長を牽引でき、実数を伴う仕事になると信じています。広報担当者こそ、誰よりも顧客の頭の中の構造に敏感であってほしいと思います。
7月14日(日)の岡山市での「広報・PRセミナー&勉強会」では、こうした地方におけるマーケティング戦略や企業ブランディングについて、さらに具体的な事例を交えながらお話しする予定です。広報の仕事にモヤモヤを感じている方は、ぜひ会場でお会いしましょう。皆様と対話できるのを楽しみにしています。
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HONEは地域に根ざし、現場に足を運ぶマーケティング会社です。
日本の地方には、魅力的な商品・サービスがたくさんあります。
地方に根ざしたブランドの志や文化、人々の誇りや営み。HONEはそうした人たちの想いを価値に変えるべく、現地に出向いてきました。 私たちは、文化と経済の「骨」を設計し、地域の「らしさ」を未来へつなげる仕組みを育てます。 論語と算盤。想いと仕組み。美学と実行力。 その両立を、マーケティングの力で実装していきます。

▼HONEにできること
語られていない価値の「骨」を探す
商品や地域の中にある「想い」や「背景」は、まだ言語化されていないだけかもしれない。 それらを丁寧にすくい上げ、ブランドの芯として翻訳します。 見落とされがちな隠れた価値に役割を与えることが、事業の骨格をつくるはじまりです。
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戦略も仕組みも、現場を歩き、対話することから始まります。 地形、歴史、空気、人の言葉やまなざし。デスクリサーチでは捉えきれない情報を五感で受け取り、定量と定性、論理と情緒、ロマンとそろばんを掛け合わせて、設計に落とし込みます。
手を動かしながら、「骨」を強くする
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北は北海道、南は沖縄まで、一次産業から観光、教育、行政、ベンチャー、スタートアップ、アトツギなど、多種多様なプロジェクトに携わってきました。たくさんの地域を見てきたからこそ、それぞれの良さに気づくことができます。そして土地に根付くその事業の「らしさ」を、より鮮明に見つけることができます。全国各地で積み重ねた知見を、次の挑戦に活かします。
04/産学官連携
企業・教育機関・行政と手を取り合い、対話を重ねながらプロジェクトを推進しています。 単なる連携にとどまらず、それぞれの立場が持つ知見や資源を持ち寄り、地域に根ざして実装していくこと。 現場での実践と、学びの場での理論、そして制度や仕組みをつなぐ橋渡しとして、多様なセクターの信頼を得ながら取り組みを展開しています。

なぜ今、“地方”でマーケティングが必要なのか
マーケティングという言葉には、しばしば「スケールする」「売上を伸ばす」といったイメージが付きまといます。しかし、地方において本当に必要なのは、そうした直線的な成長だけではありません。人口減少、担い手不足、そしてインフラや情報環境の未整備。多くの地域が、さまざまな制約の中で日々の営みを続けています。
制約が多いからこそ、その土地に根ざした価値を継続し、文化や人々の想いを循環させていくための工夫が欠かせません。マーケティングの論理をそのまま持ち込むのではなく、人肌を大切に、想いを大切に、未来へとつなげていく。実装力と創造力を備えた「地方のマーケティング」が必要です。

地方に必要なのは、「地域理解」
こうした現場においてまず必要なのは、「何をどう売るか」よりも先に「この地域には何があるのか」「何を残していきたいのか」を知っていく姿勢。つまり「地域理解」です。ブランド構築の土台を固めるには各レイヤーごとに把握すべきポイントを理解することが重要です。

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【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。





