まちづくりコンサルタントとは何をする仕事?必要な知識・資格をご紹介
- 桜井 貴斗
- 5月7日
- 読了時間: 10分

都市の再開発や地域の活性化が進む中で、専門知識を武器に活躍する「まちづくりコンサルタント」。しかし、「まちづくり」という言葉は耳にしたことがあっても、「具体的にどんなことをするの?」「どうすればこの仕事に携われるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。本記事では、そんな疑問にお答えします。
都市計画や地域開発に興味のある方、まちづくりの仕事を目指したい方は、ぜひご一読ください。
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目次
立場によって異なる、まちづくりコンサルの役割
ICTを用いた未来のまちデザイン|NTT DATA
金融機関だからこそできる取り組み事例|三菱UFJリサーチ&コンサルティング
総合的なまちづくりコーディネート|昭和ホールディングス
まちづくりコンサルに必要な資格とは?
資格以外に必要なスキルの紹介
地方マーケターが心得ている5つのこと
まちづくりコンサルタントの仕事内容

まちづくりコンサルタントは、都市や地域の持続的な発展を専門的に支援する専門家です。地域住民、行政機関、企業などの多様な関係者とのコミュニケーションを通じて、地域特有の課題を的確に把握し、効果的な解決策を提案します。
例えば、再開発プロジェクトにおいては、土地利用の最適化や魅力的な公共空間のデザインを考慮しながら、地域の特色や魅力を最大限に引き出すための具体的なプランを作成します。
また、地域活性化のためのイベントやプログラムの企画・運営にも携わることがあります。
まちづくりコンサルタントの役割は、地域の未来を見据えた長期的な戦略を立案し、それを実行に移すことです。地域に根ざし、次世代につながる未来を創造する仕事なのです。
立場によって異なる、まちづくりコンサルの役割
関わる組織によって期待される役割が大きく変わります。
①金融関連の会社の場合
投資価値の高い都市開発プロジェクトの選定や、不動産価値を高めるエリアマネジメントの提案が求められます。リスク分析と将来的な資産価値予測が重視されるのが特徴です。
②IT会社の場合
スマートシティ構想やデジタル技術を活用した住民サービスの設計がメインとなるでしょう。データ分析に基づく構想を具体化し、実際のシステム開発・実装まで対応できることが求められます。
③コンサル会社の場合
人口動態や経済指標を用いた客観的分析から課題を抽出し、投資対効果の高いプロジェクトを提案します。また、行政・民間・住民間の利害調整や、長期的な実行計画の策定まで包括的にサポートするのが特徴です。
④自治体の場合
住民の声を丁寧に集約しながら、自治体がすでに策定している総合計画の方針に沿って具体的な実施プロジェクトを提案します。例えば「高齢者に優しいまちづくり」がテーマであれば、その目標を実現するための具体的な交通システムや公共施設の設計を行います。
まちづくりの舞台裏では、こうした多様な企業が連携しながら地域の未来を形作っています。どの立場も住みよい社会の実現という共通の目標に向かって進んでいるのです。
活躍の場と具体的な事例

まちづくりコンサルタントの活躍の場は、自治体や企業など様々な場所で活躍しています。それぞれの立場や専門性を活かしながら、地域ごとの課題に向き合い、最適なアプローチで解決へと導いています。
ここでは、ICTの活用、金融的な視点、そして現場に根ざした調整能力といった異なる強みを活かした3つの事例を通じて、まちづくりコンサルタントの多様な関わり方をご紹介します。
ICTを用いた未来のまちデザイン|NTT DATA
NTTデータは、ICTの力を活用し、地域の魅力や課題に向き合いながら、人とまちがより良くつながる未来のまちづくりを支援しています。
例えば、スマートシティ、スマートビル化のニーズも高く、ICT技術の活用は欠かせません。
また、時にはテクノロジーありきではない視点にも着目し、多様なステークホルダーと連携しながら、持続可能で暮らしやすい社会の実現を目指しています。構想の立案からPoC(概念実証)の企画・実行、サービスの実装に至るまで、まちづくりを一貫してサポートしているのです。
金融機関だからこそできる取り組み事例|三菱UFJリサーチ&コンサルティング
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、三菱UFJフィナンシャル・グループの一員として、資金の流れや投資の視点を取り入れたまちづくり支援を行っています。
単なる都市計画や制度提言にとどまらず、地域に必要な資金調達スキームの構築や、民間投資を呼び込む仕組みづくりなど、金融機関ならではの強みを活かしたアプローチが特徴です。
調査・分析から実行支援まで一貫して行い、経済的な持続性も見据えたまちづくりを実現しています。
総合的なまちづくりコーディネート|昭和ホールディングス
昭和ホールディングスは、都市計画や土地区画整理、測量・設計といった“現場での技術実務”に強みをもつコンサルタントです。
机上の計画だけでなく、土地の形状や法制度、地域の合意形成といったリアルな課題と向き合いながら、一つひとつの街の個性に合った最適なプランを構築。
全国に展開する拠点を活かし、地域に寄り添った提案と、実現可能性の高い事業推進で、持続可能なまちのかたちをつくっています。
必要とされる知識や資格

大手企業から個人事業主まで、さまざまな立場の「まちづくりコンサルタント」が存在します。大手でなければできないまちづくりがあれば、地方密着型かつ小規模だからこそ可能なまちづくりコンサルタントもあるのです。
では、小規模な組織でもまちづくりコンサルタントとして活動するためには何が必要でしょうか。
私の経験も踏まえてお伝えするならば、個人であれ幅広い知識と状況に応じたスキルが求められると思います。
資格は必要ありませんが、関わるプロジェクトの内容や組織によって、持っていると役立つ資格もあるでしょう。
また、資格以上に重要なのが、人や地域に向き合う姿勢や、複雑な課題に対応できる実践的なスキルです。ここでは、まちづくりに関わる上で知っておきたい資格と、実務で特に求められる能力について紹介します。
まちづくりコンサルに必要な資格とは?
結論からお伝えすると、まちづくりコンサルタントとして活動するために必須の資格はありません。ただし、関わる組織やプロジェクトによって求められる専門性は異なります。
例えば、金融機関と連携する場合にはファイナンスの知識や資格、自治体案件では都市計画や建築士の資格が役立つことがあるでしょう。
あなたが所属する範囲に応じて、資格を取得することで信頼性や専門性が高まり、プロジェクトの推進力にもつながります。
上述の通り、必須の資格はありませんが取得しておくことで強みになる資格もあります。
「地方×まちづくりコンサル」の観点で、代表的な資格を紹介します。
資格名 | 活用されるシーン | 国家資格 |
技術士(建設部門・都市及び地方計画) | 都市計画や土地利用計画の策定、再開発プロジェクトで活躍 | ◯ |
土地区画整理士 | 土地の整備・再配置を伴うプロジェクトで必要 | ◯ |
建築士(一級・二級) | 公共施設設計や地域拠点の建築プロジェクトで求められる | ◯ |
行政書士 | 地域の規制手続きや各種許認可支援で活躍 | ◯ |
中小企業診断士 | 地域企業支援、商店街活性化など経営面でのサポートに貢献 | ◯ |
社会福祉士 | 高齢化地域や福祉施設を含むまちづくりに必要 | ◯ |
観光プランナー | 地域観光資源の開発・振興プラン策定時に役立つ | -(日本観光士会の認定資格) |
資格以外に必要なスキルの紹介
まちづくりコンサルは資格以上に、現場で活きるスキルが重要視されます。
住民や自治体、企業など多様な関係者との調整力、プロジェクト全体を見通すマネジメント力、課題を発見・整理する分析力などが求められます。
さらに、地域ごとの文化や価値観を理解しながら、人の心を動かす提案力やファシリテーション力も大切です。技術や制度の知識だけでなく、地域に寄り添う柔軟な姿勢がコンサルタントとしての信頼につながります。
まちづくりコンサルタントの心得
まちづくりコンサルタントは、地域の未来像を描き、その実現に向けて多様な関係者と連携しながら、調整・提案・実行を担う存在です。
制度や計画だけにとらわれず、住民の声に耳を傾け、現場に根ざしたリアルな課題解決に向き合う姿勢が求められます。
地域資源を最大限に活かし、持続可能で暮らしやすいまちの仕組みをつくるには、構想力だけでなく、人・場所・想いをつなぐ“しなやかな実行力”が重要な鍵となるでしょう。
地方マーケターが心得ている5つのこと
地方はヒト・モノ・カネのリソースが限られる分、マーケターには柔軟で実行力のある視点が求められます。以下の5つは、特に意識したいポイントです。
①地域資源を掛け合わせる力
単独では埋もれがちな資源も、「人 × モノ」「風景 × 文化」などを組み合わせることで新たな価値や魅力を生み出すことができます。
②地域の住民視点でその街を考えること
訪れる側の視点だけでなく、そこに暮らす人の気持ちや日常に寄り添いながら、地域の価値を見出すことが大切です。
③実際に現地に足を運ぶこと
現地に行くことで、データや資料だけではわからない地域の空気や課題、可能性を肌で感じることが求められます。
④発信・プロモーション力
限られたリソースでも、SNSや地域イベントなどを通じて、地域の魅力を的確に伝える方法を工夫する力が求められるでしょう。
⑤地域プレイヤーとの関係構築
地域ですでに動いている人やキーパーソンと信頼関係を築くことで、一緒にアイデアを形にしていける土台が生まれます。
まとめ
まちづくりコンサルタントは、地域や都市が抱える問題に長期視点で向き合い、様々な関係者をつなぎながら未来の姿を形にする役割を持っています。
参加する組織や立場によって必要な視点は異なるものの「地元に根付き、ともに考え、行動する姿勢」はどの立場においても求められるのです。
特に地方では、限られたリソースで成果を出すことが求められるため、マーケティング視点や臨機応変に動ける行動力が大きな武器になります。
この記事を読んで、まちづくりに少しでも興味を持った方が、新しい一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。 クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。
※本記事は一部AIを活用して執筆しています。
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