クラウドファンディングを成功させる「オケージョン仮説」の立て方とは?【アーカイブ動画DL付】
- PR・広報担当
- 2024年12月13日
- 読了時間: 5分

ターゲット分析やベネフィット設計だけでは届かない──。 クラウドファンディングを含む商品・サービス設計において、鍵を握るのが「オケージョン(使用・購買シーン)」の仮説設計です。
本記事では、株式会社HONEが静岡・用宗で実施した民泊プロジェクトのクラウドファンディング事例をもとに、どのように「オケージョン→プレファレンス→ターゲット」の順で設計し、支援額500万円超を達成したのかをダイジェストで解説します。
【12/9 オンライン開催】オケージョンの仮説を立てるプロセスを公開します -地方マーケティング実戦学編-の動画アーカイブは以下よりダウンロードいただけます。
【ウェビナーのポイント】
オケージョンとは?
仮説の立て方・考え方
民泊クラファンでの実践
オケージョン仮説とは?──ターゲットを決める前に見るべきもの
マーケティングの基本である「Who(誰に)」「What(何を)」「How(どうやって)」の中でも、HONEは“Who”からではなく“Occasion(どんな時に)”から考えることを推奨しています。
「ターゲット(属性)→オケージョン(使用時)→プレファレンス(選好)」の順ではなく、オケージョン → プレファレンス → ターゲットの順で思考することで、最大公約数として機能する市場と伝え方を設計できます。


民泊事業の実例:4つのオケージョン仮説で挑んだクラファン
用宗の民泊プロジェクトで立てたオケージョンは以下の4つです。
観光で宿泊したい(地域を訪れて宿泊利用する)
遠隔から応援したい(現地に行けないが共感・支援したい)
コンサルサービスを活用したい(支援のリターンとして活用)
匿名で応援したい(名前を出さずにそっと支援したい)
当初は1の観光オケージョンが50%を占めると想定していたものの、結果は25%。素材不足により宿泊の魅力が十分に伝えきれなかったことが要因です。
その分、リターン内容を見直し、2〜4のオケージョンに刺さる設計にピボット。結果的に追加リターンで支援額の20%(約100万円)をカバーしました。
オケージョン設計で見落としがちな3つの罠

商品やサービスをいつ・どんな時に”選んでもらうのか設計する「オケージョン設計」ですが、その設計プロセスでやってしまいがちな落とし穴があります。オケージョンを机上の空論にしないため、意識していきましょう。
1. 「属性」だけでターゲットを定義する
「20代女性」や「子育て世代」などの抽象的な括りだけでは、実際の行動や選好が読み解けません。
2. プレファレンス(選好)を単体で語る
「おしゃれ」「安心」「安い」などの価値観は、“どんな時に”を特定しないと機能しません。
3. オケージョンの頻度を見誤る
「豪華なデコレーションケーキ」は売れるかもしれませんが、日常的な購入頻度は「プリン」や「シュークリーム」のほうが圧倒的に高い。頻度×共感性で評価する視点が必要です。
クラファンにおけるオケージョン設計のプロセス

クラウドファンディングで成果を上げるには、「どんな場面で、誰に刺さるか」を設計する視点が欠かせません。オケージョン設計のプロセスは以下の通り。
市場調査(定量・定性・現地観察)
プレファレンス(選好)仮説の言語化
ペイン・インサイト・WTP(支払意思)との照合
ターゲット属性の精緻化
リターン設計への落とし込み
特に注目すべきは、"WTP(Willingness To Pay)"と"行動の限界回数"。たとえば1日1回しか入らないお風呂に関連した商材で、どこを取るのか?オケージョンは増やせない前提で設計する必要があります。
メディア露出とPRも「文脈設計」がカギ

私が手掛けている用宗の民泊事業「ミクソロジーハウスふじや」では、「空き家再生」という社会課題とリンクさせてPR展開を設計。
NHK、新聞2紙、ラジオで紹介
PR TIMESだけでなく、記者への直接投げ込み
周辺店舗への取材で地域との関係構築(口コミ起点)
このプロジェクトでは、広告よりも「共感性のある文脈」が広がりやすく、クラファンとの相性も良いと実感しました。
まとめ:オケージョンから考えれば、クラファンは強い

ターゲットからではなく、まず「どんな時に使うか(オケージョン)」から考える
クラファン成功の鍵は、最初の仮説設計と柔軟なピボットにある
支援行動にも“文脈”がある。そこを可視化・設計できれば、支援額は伸びる
クラウドファンディングの結果は、仮説設計の質に比例します。 「届けたい人」に「適切な場面」で「選ばれる理由」を言語化する。 そのプロセスを磨きたい方は、ぜひアーカイブ動画をご覧ください。
HONEの“実装型”伴走支援
以上がウェビナーのまとめでした。
HONEは日本で最も“地方マーケティング”に強い会社を自負しています。弊社に相談したいという方はお問い合わせフォームよりお気軽にお声がけください。

HONEの強み
現場主義:一次情報を取り切る
ウェビナーでも強調した通り、HONEは必ず現場に足を運び、生活者の一次情報を収集します
データ×仮説ドリブン:調査設計から検証まで一気通貫
定量・定性・フィジカル接点分析を組み合わせ、独自CEPとバリア突破施策を設計。生成AIを活用してアウトプット速度も最大化します。
伴走実行:施策実装・改善までコミット
戦略立案にとどまらず、販路開拓・クリエイティブ制作・運用改善まで“一緒に走る”のがHONEの強みです。
アーカイブ動画&資料を無料公開中
【6/13 オンライン開催】『戦略ごっこ』と『確率思考の戦略論』を地方ビジネスに実装するには?〜公開壁打ち編〜(第3回目/全3回)ゲスト:うきはの宝株式会社 代表取締役 大熊 充 (おおくまみつる)氏のアーカイブ動画ダウンロードはこちらからできます。

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