【研修】学校と地域の魅力を、自分たちの言葉で伝える。「地域みらい留学」新規参画校向けワークショップ【地域みらい留学(島根県松江市)】
クライアント
一般財団法人 地域・教育魅力化プラットフォーム
地域
島根県松江市
プラン
研修プラン

教育を入口に、若者と地域の未来をつくる
一般財団法人 地域・教育魅力化プラットフォームは、「意志ある若者にあふれる持続可能な地域・社会をつくる」をビジョンに掲げ、教育を起点とした地域づくりに取り組む団体です。
その代表的な事業が「地域みらい留学」です。住んでいる都道府県の枠を越え、日本各地の公立高校から、自分の興味や関心に合う進学先を選び、高校3年間をその地域で過ごす国内進学プログラムです。2026年7月時点で約190校が参画し、これまでに5,000人を超える生徒が地域へ進学しています。
地域みらい留学の特徴は、単に都市部から地方へ生徒を送り出す制度ではないことです。少人数教育の中で一人ひとりが役割を持ち、学校の外にいる地域の大人や事業者とも関わりながら学ぶ。高校生にとっては、偏差値や知名度だけではない進路選択が生まれます。一方、受け入れる地域にとっては、若者の存在が学校や地域の魅力を見つめ直すきっかけとなります。
この取り組みの源流には、島根県海士町の隠岐島前高校で始まった高校魅力化の実践があります。廃校の危機にあった高校を、学校・行政・地域が一体とな って立て直し、全国から生徒が集まる学校へと変えていった。その経験を一つの地域だけで終わらせず、全国へひらくための仕組みとして地域みらい留学は育ってきました。
参画するだけでは、魅力は伝わらない
全国から生徒を募集できる仕組みがあっても、学校や地域の魅力が自動的に伝わるわけではありません。新たに参画する自治体・学校にとって、大きな壁となるのが「自分たちの魅力を、進学先を探す中学生や保護者に伝わる言葉へ変えること」です。
地域の学校には、都市部の学校とは異なる学びや暮らしがあります。自然に近いこと、少人数であること、地域の大人との距離が近いこと、伝統産業や一次産業を学びの題材にできること。ところが、日々その環境にいる人ほど、それらを「当たり前」と捉え、価値として説明することが難しくなります。
また、「交通が不便」「生徒数が少ない」「娯楽が少ない」といった地域の弱みを隠そうとすると、どの学校にも当てはまる抽象的な表現に寄ってしまいます。弱みを美化するのではなく、見方を変えることで、どのような生徒にとって価値になるのかを考える必要がありました。
全2回のワークショップを企画・実施
HONEでは、地域みらい留学へ新たに参画する自治体・学校の皆さまを対象に、全2回のワークショップを企画し、当日のファシリテーションを担当しました。
中心に置いたテーマは「自校・地域の魅力の言語化」と「コンセプトメイク」です。まず、自分たちの学校や地域が持つ強みと弱みを棚卸しし、思いついた特徴を並べるだけで終わらせず、それが誰にとって、どのような価値になるのかを整理しました。
大切にしたのは、弱みを消すことではありません。
例えば、生徒数が少ないことは、選択肢の少なさとして捉えれば弱みになります。一方で、一人ひとりに出番があり、先生や地域の大人が生徒をよく見られる環境と捉えれば、学校選びの重要な価値になります。同じ事実でも、相手と場面が変われば意味は変わります。
ワークショップでは、地域側が伝えたいことだけでなく、進学を考える生徒や保護者が何を知りたいのかという視点を加えま した。そのうえで、複数の魅力を一つの方向へ束ね、「この学校だから得られる経験」を端的に伝えるコンセプトへ落とし込んでいきました。
HONEが完成した言葉を一方的に渡すのではなく、自治体・学校の皆さま自身が考え、選び、説明できる進め方にしたことも本件の特徴です。募集活動は一度きりではありません。担当者が変わっても、自分たちで魅力を見つけ直し、伝え方を更新できる土台を残すことを重視しました。
学校の価値を再発見し、自信を持って語るために
実施後のアンケートでは、9割以上の方から満足との回答をいただきました。参加者からは、ネガティブに見えていた特徴を別の価値へ置き換える視点が得られたこと や、自校の価値を再認識し、自信を持って語れるようになったという声が寄せられました。
学校の魅力化は、広告表現を整えることだけではありません。学校と地域が「どのような生徒と出会いたいのか」「ここでどのような成長を支えられるのか」を共有し、自分たちの教育や暮らしにあらためて意味を見いだす作業でもあります。
地域みらい留学という全国規模の仕組みと、それぞれの学校・地域にしかない具体的な価値。その二つをつなぐ言葉をつくり、より良い出会いを増やすための土台づくりを支援しました。
生徒募集のためだけでなく、地域が自らの教育に誇りを持ち直すための機会にもなりました。
実施内容
● 新規参画自治体・学校向けワークショップの企画
● 自校・地域の強みと弱みの整理
● 相手視点で価値を捉え直すワーク
● 学校・地域の魅力を束ねるコンセプトメイク
● 全2回のファシリテーション
クライアント情報
一般財団法人 地域・教育魅力化プラットフォーム 地域みらい留学:
団体公式サイト:





