糖度58度、無添加ほしいもおやつの商品開発【株式会社ヤマウメ(静岡県牧之原市)】
クライアント
株式会社ヤマウメ
地域
静岡県牧之原市
プラン
事業伴走プラン

株式会社ヤマウメ
創業100年、静岡県の老舗茶農家・五代目が作る
静岡産さつまいもを使用した新商品開発
株式会社ヤマウメ様のオリジナルさつまいもブランド「紅金波(べにきんぱ)」を使用したほしいも製品のブランド戦略策定〜実行支援を行いました。静岡県沿岸の日照時間は2500時間超え!お日さまパワー詰め込んだ糖度五八度超のさつまいも使用した静岡県産の紅金波(べにきんぱ)を使用。 罪悪感なく食べられる「持ち運べるほしいも」を3000人の声を聞いて商品開発しました。
創業100年、静岡の老舗茶農家・5代目が挑む新商品開発
株式会社ヤマウメは、1901年(明治34年)に牧之原大地でお茶栽培を始め、明治から令和まで五代にわたって受け継がれてきた老舗茶農家です。2018年からは、お茶との相性が良く、かつ静岡発祥でもある「ほしいも」の栽培・加工にも着手しました。
その背景には、5代目・富田佳通さんの地域への想いがあります。少子高齢化と過疎化が進み、静岡でもお茶農家の存続が難しくなるなか、「自分が育った地域に不安を感じてほしくない」という気持ちから家業を継ぎ、恵まれた自然環境を活かした新しい挑戦へと踏み出しました。
HONEは、このヤマウメさんのブランドさつまいも「紅金波(べにきんぱ)」を使ったほしいも製品について、マーケティングリサーチを起点とするブランド戦略の策定から実行支援までを担当しました。
生産・加工・発送はヤマウメ(静岡)、パッケージ・ロゴデザインはPREO Design(熊本)、マーケティングはHONE(静岡)という三者体制でプロジェクトを推進しています。

「勘」ではなく「調査」から始める商品開発
地方企業の商品開発では、つくり手の想いや職人の勘が先行しがちです。しかしHONEが重視したのは、まず消費者のリアルな行動と本音を定量的に把握するというアプローチでした。
そこで活用したのが、セルフ型アンケートツール「Freeasy」による定量調査です。調査は二段階で設計されました。
第一段階では、全国15歳以上の男女3,000人を対象に「干し芋に関するアンケート」を実施。直近1年間でほしいもを購入した人は約26%にとどまり、購入経路はスーパー(67.21%)が中心で、コンビニ(28.14%)やドラッグストア(20.49%)が続くことが分かりました。
第二段階では、実際にほしいもを購入した人(約400人)だけに絞って追加調査を実施。購入時に重視するポイントは「味」が53.5%で最多、次いで「価格」「量」でした。
調査から見えた、決定的なインサイト
調査を重ねるなかで、商品開発の方向性を決定づける複数のインサイトを発見しました。
ひとつは、「ほしいもをよく食べるのに、持ち歩かない人が約9割」という事実。「本当は持ち歩きたい」という声がありながら、その理由として「小分けにしてほしい」「ジッパーがほしい」「べたつく」「取り出しにくい」といった不満が挙がっていました。

さらに、日常的に持ち歩く間食の上位が「あめ・チョコ・グミ」であり、これらに共通するのが「個包装」「一度に食べる量を調整しやすい」という特性であることも判明しました。
加えて、コンビニで売られているほしいもの多くが海外産であり、「国産・無添加」で持ち歩けるほしいもには競合が少ないという空白地帯も見えてきました。
これらを整理し、消費者が望む価値・自社が提供できる価値・競合が提供できる価値の三点から導き出された結論は、次のようなものでした——「国産・無添加だから子どもから大人まで安心して食べられて、ベタつかず持ち歩ける『ほしいも』」。
インサイトを形にした「RAKURAKU OIMO」
こうした調査結果を踏まえて生まれたのが、罪悪感なく食べられる(ギルトフリー)お芋のおやつブランド「RAKURAKU OIMO」です。その第一弾商品として、キューブ型の無添加ほしいもが開発されました。

主な特徴は次の通りです。
静岡県御前崎市沿岸の砂地で、年間日照時間2,500時間超という好条件のもと有機肥料で育てたブランドさつまいも「紅金波」を使用
加熱すると糖度は58度を超える甘さ
砂糖・保存料は不使用で、まるでグミのようなひとくちサイズのキューブ型にカット
保存に便利なチャック付きで、バッグに入れて気軽に持ち歩ける「持ち歩きたくなるパッケージ」
仕事中や勉強中にもつまめ、食物繊維も豊富で腹持ちが良いことから、チョコやグミの代替おやつとしての立ち位置を狙う
クラウドファンディングでの成果
こうして完成した商品は、Makuakeにて先行販売を実施。
目標金額30万円に対し、応援購入総額は約129万円(達成率429%)、サポーター263人を集める結果となりました。「3,000人の声から生まれた新商品」というストーリーが、多くの共感を得たプロジェクトです。

地域向けには毎年完売するほど愛されてきたヤマウメのほしいもが、リサーチを通じて「持ち運べるほしいも」という新しい価値へと再定義され、より広い層へ届く商品へと生まれ変わりました。




