守りたい味と街並み。元祖つけナポリタンの挑戦と願い。【静岡県富士市_COFFEE SHOP アドニス 】
公開日:
2025年12月30日
最終更新日:
2026年1月1日
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冬の冷たい空気が、少しだけ柔らかく感じられた12月27日のお昼どき。 弊社代表の桜井とともに、静岡県富士市にある吉原商店街を訪れました。

かつての宿場町としての面影を残すこの街には、長い年月をかけて育まれてきた文化が、今もチラホラと見受けられます。その一角に、昭和20年の創業以来、街の移ろいを見守り続けてきたお店があります。今回私たちが訪れた「COFFEE SHOP アドニス」です。
アドニスという名前を聞いて、静岡の方ならピンとくるかもしれません。 ここは、富士市のご当地グルメ「つけナポリタン」の元祖として知られる名店です。しかし、その扉の向こう側には、飲食店という言葉では括りきれない、深い歴史と切実な願いが詰まっていました。
「コーヒーショップ」を知っていますか?
アドニスの歩みは、終戦直後の昭和20年、この場所に「丸市食堂」としてのれんを掲げたことから始まりました。その後、昭和52年に現在の業態へと姿を変え、3代にわたってこの街で商いを続けています。
おも しろいのは、店主が語る「コーヒーショップ」の定義です。 それは、こだわりの豆を挽く専門店でも、静かに読書をする純喫茶でもありません。
喫茶店であり、フルーツパーラーであり、レストランでもある。子供からお年寄りまで、家族みんなが同じテーブルを囲んで笑い合える場所。そんな、多世代を受け入れる懐の深さを指しているのだといいます。

店内に一歩足を踏み入れると、20代の私にとってもどこか懐かしく、包み込まれるような空気感に満たされていました。長い時間をかけて地域の人たちが通い詰め、椅子やテーブルに染み込ませた記憶。それがこの店特有の「居心地の良さ」を作っているのかもしれません。
五感を揺さぶる元祖の矜持

さて、お目当ての「つけナポリタン」が運ばれてきました。 2008年にテレビ番組と商店街の共同開発から生まれたというこの一皿は、今や吉原の誇りです。
アドニスのスープは、地鶏の鶏ガラスープと濃厚なトマトソースを合わせたダブルスープ。中にはとろりととろけるチーズ、柔らかな蒸し鶏、味玉、そして彩りを添えるチンゲン菜。

麺は、つけナポリタンのために開発された、驚くほどもちもちとした食感の太麺です。贅沢に桜エビまであしらわれています。

