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静岡県富士市・吉原商店街の「COFFEE SHOP アドニス」を訪問。元祖つけナポリタンの味と街並みを守りながら、新しい客を呼び込む店の挑戦を現地から伝えます。
冬の冷たい空気が、少しだけ柔らかく感じられた12月27日のお昼どき。 弊社代表の桜井とともに、静岡県富士市にある吉原商店街を訪れました。

かつての宿場町としての面影を残すこの街には、長い年月をかけて育まれてきた文化が、今もチラホラと見受けられます。その一角に、昭和20年の創業以来、街の移ろいを見守り続けてきたお店があります。今回私たちが訪れた「COFFEE SHOP アドニス」です。
アドニスという名前を聞いて、静岡の方ならピンとくるかもしれません。 ここは、富士市のご当地グルメ「つけナポリタン」の元祖として知られる名店です。しかし、その扉の向こう側には、飲食店という言葉では括りきれない、深い歴史と切実な願いが詰まっていました。
「コーヒーショ ップ」を知っていますか?
アドニスの歩みは、終戦直後の昭和20年、この場所に「丸市食堂」としてのれんを掲げたことから始まりました。その後、昭和52年に現在の業態へと姿を変え、3代にわたってこの街で商いを続けています。
おもしろいのは、店主が語る「コーヒーショップ」の定義です。 それは、こだわりの豆を挽く専門店でも、静かに読書をする純喫茶でもありません。
喫茶店であり、フルーツパーラーであり、レストランでもある。子供からお年寄りまで、家族みんなが同じテーブルを囲んで笑い合える場所。そんな、多世代を受け入れる懐の深さを指しているのだといいます。

店内に一歩足を踏み入れると、20代の私にとってもどこか懐かしく、包み込まれるような空気感に満たされていました。長い時間をかけて地域の人たちが通い詰め、椅子やテーブルに染み込ませた記憶。それがこの店特有の「居心地の良さ」を作っているのかもしれません。
五感を揺さぶる元祖の矜持

さて、お目当ての「つけナポリタン」が運ばれてきました。 2008年にテレビ番組と商店街の共同開発から生まれたというこの一皿は、今や吉原の誇りです。
アドニスのスープは、地鶏の鶏ガラスープと濃厚なトマトソースを合わせたダブルスープ。中にはとろりととろけるチーズ、柔らかな蒸し鶏、味玉、そして彩りを添えるチンゲン菜。

麺は、つけナポリタンのために開発された、驚くほどもちもちとした食感の太麺です。贅沢に桜エビまであしらわれています。

店主こだわりの「流儀」に従っていただきます。
まずは、よくつけて。トマトの酸味と地鶏の旨みが絡み合い、口の中いっぱいに広がります。 次に、チーズを絡めて。コクが増し、満足感がさらに深まります。 そして半分ほど食べたところで、麺にレモンをひと絞り。すると、先ほどまでの濃厚さが嘘のように、爽やかな風味へと変化するのです。仕上げは、優しいお出汁のスープ割り。

そして、ガーリックオイルとブラックペッパーが効いたシメのご飯。お腹はいっぱいのはずなのに、箸が止まりません。最後には、しっとりと重量感のあるチーズケーキまで。

この日、私は運転を桜井さんにお願いして、お昼からお酒を一杯いただいてしまいました。美味しい料理と、大切な仲間。吉原の穏やかな空気。それは 、日常の中で忘れかけていた「豊かな時間」そのものでした。
商店街の灯を、消さないために
しかし、そんな幸せな光景の裏側で、アドニスは今、大きな壁に直面しています。 コロナ禍という未曾有の荒波を乗り越えたものの、当時の借入金の返済、追い打ちをかけるような食材費や光熱費の高騰。3代目店主は、正直な胸の内を明かしてくれました。

「このままでは、先祖代々続いてきた愛するお店を閉じる選択を迫られかねません」
一度は冷凍食品化を企画したものの、制度の変更により白紙になった過去。それでも、「この味を自宅でも食べたい」というお客様の声が、店主の背中を押し続けてきました。
アドニスが守りたいのは、自分たちの店だけではありません。 彼らが挑戦する「つけナポリタンの冷凍食品化」は、吉原商店街という場所を全国に知ってもらうための、そして街の誇りを次世代へつなぐための第一歩なのです。

一軒の店が消えるということは、そこにあった風景や、誰かの大切な居場所が消えてしまうということ。地方の現場には、そんな寂しい決別が何度も訪れています。だからこそ、今ここで立ち上がろうとするアドニスさんの挑戦を、他人事とは思えないのです。
つけナポリタンが、あなたの街へ届く日

「COFFEE SHOP アドニス」は今、クラウドファンディングを通じて、この「元祖の味」を冷凍食品として全国へ届けるプロジェクトを進めています。
もしこのプロジェクトが実を結べば、富士市まで足を運ぶのが難しい方でも、ご自宅でアドニスのあの温かな味を楽しむことができるようになります。それは、お店の経営を支える大きな柱となり、吉原商店街に再び活気をもたらす希望の光になるはずです。
地方には、守るべきものがたくさんあります。 アドニスの「つけナポリタン」も、間違いなくその一つです。
いつか皆さんの食卓に、あの赤いスープともちもちの麺が届くことを願って。 そして、その味をきっかけに、いつか静岡の吉 原商店街を訪れてくれる人が増えることを願って。HONEは、この挑戦を心から応援しています。
皆様のご支援が、80年続く老舗の存続と、富士市の宝である「つけナポリタン」の未来をつくります。
ぜひ、想いが詰まったプロジェクトページを覗いてみてください。
(1/1 追記)
クラウドファンディングがスタートしました!
https://camp-fire.jp/projects/912959/

応援よろしくお願いします。
HONEインターン / 森
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