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2025年9月26日、福島県会津若松市に行ってきました。今回は、白虎隊士自刃の地を訪れ、城下町を歩き、鶴ヶ城を巡りました。
会津若松市は会津地方の中心都市で、江戸時代の城下町として発展しました。戊辰戦争では白虎隊の悲劇で知られ、現在も鶴ヶ城を中心に歴史的景観が残っています。城は市の象徴であり、観光と地域の誇りをつなぐ役割を果たしています。
白虎隊とは

白虎隊とは、幕末の戊辰戦争時に会津藩が編成した、16歳から17歳の少年で構成された部隊です。当初は城の警護を目的とした予備隊でした。しかし、戦局の悪化により出陣を命じられ、戸ノ口原の戦いに敗れた後、飯盛山で燃え盛る会津を目の当たりにし、自刃しました。この悲惨な出来事は、「飯盛山の悲劇」として知られています。
城を望み、決断した場所で

飯盛山で立ち止まり、敬意を抱きました。自刃したのは、わずか16〜17歳の少年たち、「白虎隊」です。彼らは、武士としての誇りを守るため、捕虜になることより潔く果てることを選びました。「私は誇りに命をかけられるだろうか。」と自問する地になりました。
ただし、彼らが城下の火災の煙を見て、「城が落ちた」と誤認したという記録も残っています。私も同じ場所から城を探しましたが、天守をはっきりと確認することはできませんでした。この「曖昧さ」が、2つの史実を生んだとも思うのです。歴史の一端を目の当たりにした瞬間でした。

名物の粟饅頭。はだしのゲンで粟の存在は知っていましたが、食べたのは初めてでした。出来立ての温かさと、独特のつぶつぶとした食感がたまりません。
江戸町闊歩

鶴ヶ城周辺の街並みは、瓦屋根や格子戸、落ち着いた色調の看板など、景観の保存と整備が印象的でした。観光地が均質化する今、会津は守る意志を感じられます。
城下町には、木造や蔵を活用した歴史的な建物が残っていました。歴史を感じさせる酒蔵に吸い込まれ、日本酒をテイスティング。

街並みの保存は単なる過去の保存ではなく、日常の誇りを未来へつなぐ営みです。江戸の香りを感じながら、ほろ酔いで闊歩しました。
歴史は人を呼ぶ

天守閣の展示や、復元・保存には莫大な時間と費用がかかります。それと同時に、人 を惹きつける一大観光資源でもあります。
実際に訪れていた人々の多くが、特定の人物や出来事をきっかけに旅程を組んでいました。東京から来た女性は、新選組を巡る旅程を語り、翌日は北海道まで行かれるとのこと。他にも海外からの観光客が石垣や瓦の美しさを写真に収めていました。
歴史を巡る旅は、単なる観光消費を越え、会話や地元の手仕事との接触を生み、訪問が地域の記憶を継承していきます。城は人と歴史を結び続けています。
あとがき

今回の旅では、「歴史は人を呼び込む」ということを肌で感じました。会津若松の 城と街並みは、訪れる人々を歴史の中に引き込みます。地形や景観、史実の継承。これらは、今を生きる私たちが、責任を持って未来へ引き継いでいかなければなりません。地元静岡の歴史も、学び・守り・紡いでいかなければと思った1日でした。
HONEインターン/森
