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9月19日、岡山県倉敷市の南端に位置する「児島(こじま)」に行ってきました。
児島は、国産ジーンズ発祥の地として知られています。
まちの中心部には、ジーンズショップが立ち並ぶその名も「ジーンズストリート」があり、歩いているだけでデニムの世界にどっぷり浸かれる、まさに「ジーンズの聖地」。
自動販売機も、バスも、マンホールまでもがジーンズ風にラッピングされていました。
児島という地名の由来
「児島」という地名は、古くは『古事記』に「吉備の児島」と記され、神話の国生みにも登場します。かつて児島は瀬戸内海に浮かぶ島でした。
河川の土砂堆積や干拓事業が進むなかで、江戸時代中期以降に本州と地続きとなったと言われています。
繊維のまち

児島が「ジーンズの街」になる以前から、この地域は織物・帆布・製塩業など、海運と結びついた産業で発展してきました。
江戸時代後期には塩田王・野崎武左衛門による大規模な塩田開発が行われ、帆布や綿製品が北前船を通じて全国へと運ばれました。
その後、明治期には綿紡績が盛んになり、「倉敷紡績所(クラボウ)」などの工場が誕生。 繊維の技術と文化がこの地に根を張っています。
なぜ児島がジーンズの街に?

戦後、児島では学生服や作業着の縫製業が盛んになり、高い縫製技術が培われていきました。 そこにアメリカから伝わった「ジーンズ」という新しい素材と文化が加わります。
1970年代、児島の職人たちはその技術を応用し、国産のジーンズ生産に成功。 以来、児島は「Made in Japan Denim」の聖地として知られるようになり、今も国内外からデニム愛好家が訪れる地となっています。
「ジーンズストリート」を歩く



児島駅から徒歩約15分。古い商店街を活用した「児島ジーンズストリート」には、約30以上のブランドやショップが集まります。
児島の楽しさは、店舗だけではありません。
通りには、ジーンズをガーランドのように吊るしたオブジェや、デニム生地を模した街灯、ベンチ、マンホール。
細部まで遊び心が詰まっていて、どこを切り取ってもジーンズな街並みに、思わず何度もシャッターを切ってしまいました。
倉敷のジーンズの青に染まった街並みをぜひ歩いてみてください。

HONE/亀元


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