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10/3-4にて広島県三原市に行ってきました。
きっかけは私と新潟県のきら星の伊藤綾さんが主宰するローカルプレイヤーズのワークサンプル(架空のケーススタディではなく、地域の実際のお題)として、三原市に移住して活動するメンバーに会いに&視察のため、足を運びました。
ローカルプレイヤーズとは、起業の有無にかかわらず、地域で活躍する「地域プロデューサー」を育成することを目的とした、地域密着型のスクールです。きら星株式会社と株式会社HONEが共同運営しており、地域で活動する人や地域に貢献したい人を対象に、実践的な講義やコミュニティを通じて、地域を活性化させるための知識、スキル、そして「番頭力」と呼ばれる実践的な行動力を身につけることができます(ローカルプレイヤーズHPより)。
三原市ってどんなところ?
私自身、広島市は行ったことはありましたが、三原市は初めての訪問でした。
広島県三原市の人口は、2025年8 月1日現在の推計で84,327人。中国・四国地方のほぼ中心、中国山地と瀬戸内海に挟まれた位置にあり、東西約20km、南北約20km、総面積は約471.51km²で県土の5.6%を占めている。瀬戸内海沿岸の平地と北部の世羅台地の丘陵地が連続し、南部には沼田川流域の平野や佐木島などの島しょ部、北部には標高300〜450mの隆起準平原が広がる(三原市HPより)
さらに広域交通拠点が集積していて、JR山陽新幹線・山陽本線・呉線が交差する三原駅、山陽自動車道三原久井ICと本郷IC、尾道糸崎港・須波港、さらには国際空港も兼ねている広島空港もあります。
陸海空すべての交通が揃う利便性は「空・陸・海の玄関口」と呼ばれ、東京や大阪へのアクセスも良いのが特徴です。
一方で、広島県は全国ワーストの人口流出県(広島県が、人口の転出数が転入数を上回る転出超過で全国ワーストワンという不名誉な記録を4年連続で更新したことが判明)であることから三原市も働く若者の流出を防ぐため、地元企業と連携した就職応援機関「Jデスクみはら」を設立し、UIJターン就職や合同企業説明会を実施しているそうです。
住むには「ちょうどいい」
三原市の皆さんに聞くと、住むには「ちょうどいい」とのこと。
自然と都市機能が程良く調和した「ほどよく田舎でほどよく街」のまちで、海・山・島・里山の多様なライフスタイルを選択できること。
瀬戸内海の温暖な気候、豊かな自然、多島美が特徴で、JR新幹線や空港などの交通網によりビジネスや生活の利便性が高いそうです。
また0歳児から利用できる児童館「ラフラフ」など子育て支援施設が充実しており、幼稚園14園、保育園12園、認定こども園11園、小学校22校、中学校13校、高校5校、大学1校があり、充実していることが感じ取れます。
また三原市はタコの産地であり、タコ料理や地酒、鶏もつ入りお好み焼き「三原焼き」など多彩なグルメがあり、地元で採れた海・山・里の食材を安価で購入できる道の駅や市場が人気だそうです。
私も三原駅近くにある、広島県三原市で創業 60年以上、オリジナルソースが自慢のお好み焼てっちゃんにお邪魔しました。とても美味しかったです。
てっちゃんの三原焼きの鳥もつは、レバー、砂ずり、たまひも、キンカンなどがたっぷり入り、それぞれの味や食感の違いが楽しめます。麺パリ、半熟卵の三原焼きです!(てっちゃんHPより)

心奪われた「みはらだるま」
なんといっても私が心を奪われたのは広島県三原市の民芸品「みはらだるま」です。
昔より地元のお祭り「神明市」で家族の数だけだるまを買い求め、その背にひとりひとりの名を書き入れることで、一家円満や開運を願ったといわれているそうです。縁起の良い想いが一つに詰まった可愛らしいだるまです(流用:みはらだるまHP)。

三原だるまは江戸時代に疫病を払うものとして作り始めたと云われています。後に城下町で下級武士の副業として発展しました。いつの時代からか三原の伝統行事である「神明市」で三原だるまを売るようになり、「神明市」は別名「だるま市」とも呼ばれ三原の名物にもなっています。現在も神明市では三原だるまが販売されているだけでなく、たくさんの達磨をみることができます(みはらだるまHPより)。
私がお邪魔したコワーキングスペースarica(アリカ)にもみはらだるまが飾ってあり(写真上)、とても可愛らしい姿を見せてくれました。

まちづくり三原発、「MACHIDUCREW DAO」
まちづくり三原が実証を開始した「MACHIDUCREW DAO」は、「関係人口創出に役立てる三原市への貢献」を目的とし、貢献した実績は可視化され、その度合いに応じて様々な「ごほうび」を享受することができるそうです。
例えば、
<三原を知る編>
三原ご 当地クイズをあてる!
三原のお祭り関連のSNSをフォローする、いいね!する
三原について調べてみる!(自由に報告)
三原市に来てみた!
<困り事編>
お祭りのお手伝い!
まちのお手伝いを報告 しよう!(自由に報告)
など、三原のことを知り、または三原市に携わることでポイントが貯まり、貯まったポイントは可視化され、三原市内の提携店舗で使えるとのことです。
コロナ禍からはじまったDAOの概念を地域に浸透しようとしている先はそこまで多くないと感じています。三原市でももっともっと定着していくといいなぁと思いました。


ちょうどいいから参画できる
三原市は決して観光に力を入れているわけではないものの、コンパクトシティらしく駅の周辺は利便性がよく、さらに新幹線・在来線、広島空港、尾道糸崎港・須波港など交通が揃う「空・陸・海の玄関口」と呼ばれるほど開かれた場所でした。
さらにみはらだるまのような民藝や伝統工芸から、ソウルフードである三原焼き(お好み焼き)などのこれまでの資源を大切にしつつ、NOT A HOTELが三原市の離島である佐木島にヴィラを建築するなど、新しい風も入ってきています。

世界的建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIGが瀬戸内海に浮かぶ離島佐木島を舞台にデザインするのは、日本の風土と伝統建築、そして“角度”にインスパイアされた3つのヴィラ。アートや建築といった文化面でも国際的に注目される瀬戸内エリアにBIGによる建築作品が誕生。穏やかな瀬戸内海を眺めながら自分だけの半島で過ごす、究極のリトリート体験(NOT A HOTEL HPより)。
空・陸・海に開かれているからこそ、「誰でも参画できる・出入りしやすい」地域になり、人も風土もオープンになっているのかなと感じました。
三原市のちょうどいいまちづくり、を学ぶことができました。
HONE / 桜井貴斗



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