
2025年9月27日、山形県西川町で開催された、「第6回ONSENガストロノミーin西川町」に、プライベートで行ってきました。かつて、町の暮らしを支えた、三山電車の廃線跡を辿る、約9kmのコースを歩きながら、鉄道遺構に触れ、郷土料理を味わい、人と交流する。町の記憶と今を感じられる一日となりました。
ONSEN・ガストロノミーツーリズムとは
「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」とは、温泉地を舞台に「歩く」「食べる」「温泉に浸かる」を組み合わせた新しい体験型イベントです。地域の自然や歴史を感じながらコースを歩き、途中のチェックポイントで、地元食材を活かした料理や特産品を味わいます。温泉と食を通じて、地域の魅力を五感で楽しみ、その土地ならではの、文化や人との交流を体感できるのが特徴です。
私と西川町

こんにちは。このブログを執筆している株式会社HONEインターン生の森です。私は、大学3年次に1年休学し、日本 全国36都府県を巡っていました。そこで出会ったのが山形県の西川町でした。人口は4500人を切り、高齢化率は約50%。数字だけ見れば課題の多い町かもしれません。
けれど、地域おこし協力隊インターンとして、3ヶ月間住んでいく中で、人とのつながりや暮らしの豊かさに、何度も心を動かされました。
今回のイベントも、そんな縁が続いているからこそ参加しました。私自身が「関係人口」として、この町に関わり続けるきっかけにもなっています。
三山電車跡地を巡る特別な道

1974年に廃線となった三山電車は、西川町の生活を支えた大切な足でした。また、当時は日本に電車はほぼ通っておらず、観光産業の一つとしての役割をになっていたそうです。今回のガストロノミーコースでは、その跡地を辿りながら、当時を知る人々の語りや展示を通して、町の歴史を体感することができました。
食がつなぐ人と人

コースのチェックポイントごとに用意されていたのは、西川町のおばあちゃんたちがつくる郷土料理。名物の芋煮は、里芋のほっくりした食感とだしの旨味が絶妙で、体を芯から温めてくれました。
玉こんにゃくは、味がしっかり染み込み、歩き疲れた体にちょうどいいサイズ。さらに、地元の酒蔵の地酒がふるまわれ、自然と会話が弾みました。
私はレストランの洗練された料理も好きですが、やはりこうした手料理のあたたかさには敵いません。「食べることは、人を知ること」。それを実感できる時間でした。
仲間たちと再会

今回は家族や友人を連れて参加しましたが、かつて協力隊インターンとして活動した仲間たちも全国から駆けつけていました。久しぶりの再会に乾杯し、まるで同窓会のような雰囲気に。
おばあちゃんたちも一緒になって話し込み、「こうやって仲間がもう一度集まってきてくれて嬉しい」と言ってくれた言葉が忘れられません。お酒も進んで記憶は少し曖昧ですが、その言葉だけは心に強く残っています。
町を複合的に知る

このイベントの魅力は、「歩きながら町を知る」ことにあります。鉄道遺構を眺め、町の歴史を知り、郷土料理を食べ、人と話す。そのすべてがつながって、町の姿が立体的に見えてきます。観光でも移住でもない、中間的な関わり方を持つ人にとって、こうした体験は、町との距離をぐっと縮めてくれる貴重な機会だと感じました。
「食を知り、人を知り、文化を知る」。ONSENガストロノミーは、そんな体験を通じて西川町を、複合的に感じられるイベントでした。次回もまた、仲間と共に歩き・食べ・語りたいと思います。
HONEインターン/森

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