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2025年11月30日、新潟県湯沢町のリゾートマンションを訪れました。案内してくださったのは、きら星株式会社代表の伊藤綾さんです。雄大な山々に囲まれた湯沢町で、ひときわ目を引くリゾートマンション。
田舎に点在する異様な建物ですが、どこか合理的なこの住まいは、田舎暮らし初心者にとっては、現実的な選択肢かもしれません。今回はマンション内に足を運び、伊藤さんとともにその内側を見つめました。

伊藤綾さんは、大手企業での勤務を経て湯沢町に移住し、移住サポート事業を軸に、地域と人をつなぐ「きら星株式会社」を創業しました。廃校を活用したシェアオフィスの運営など、暮らしと仕事を繋ぎ、誰もが住みたいまちを創造しています。
きら星株式会社HP:https://kirahoshi.com/
バブルの名残

湯沢町のリゾートマンションは、約30年前のスキーブームの時代に、2拠点生活の拠点として、数多く建てられました。バブル崩壊後、価格が大きく下がり、”負動産”の象徴として語られることもありました。高揚と失速が同居する建物群を前に、人間の愚かさと欲望を感じます。

ただ、伊藤さんはそれを過去の失敗として切り捨てません。
価格が大幅に下落している今こそ、逆にチャンスだと教えて くれました。定住者も徐々に増え、世代や背景の異なる人が同じ建物で暮らしています。2拠点で使われていた建物が、移住という新しい形で生まれ変わろうとしています。
暮らしの合理性
雪国での生活で大きな壁になるのが雪かきです。11箇所のスキー場がある湯沢町。一晩で80センチ以上積もることもある土地では、日常の負担は想像以上です。

リゾートマンションでは、管理人さんが共用部 の雪かきを担い、屋根付き駐車場がある物件も多く見られます。館内には大浴場があり、物件によっては天然温泉を楽しむことができます。部屋の風呂を使わずに済むため、掃除や水道代の負担も軽くなります。
建物全体が、清潔に保たれている点も印象的でした。外は厳しい冬でも、扉を一枚隔てた内側は穏やかです。
共用の豊かさ

リゾートマンションのもう一つの特徴は、共用空間の充実度です。建物によっては、ジムが併設されており、雪で外に出づらい季節でも体を動かすことができます。中には、ウォータースライダー付きのプールがある物件まで。
今回訪れたマンションは、子どもが遊べるスペースが設けられており、天候に左右されず過ごせる環境は、子育て世帯にとって心強い存在です。

さらに印象的だったのは、仕事ができるほど広い共用スペースです。ラウンジのような場所でパソコンを開き、おもいおもいの時間を過ごしています。自室で集中できない時には、少し場所を変えて、気分を切り替えることができます。
住居でありながら、生活の延長線上に複数の居場所があります。私でも、少し頑張れば手の届く価格。リゾートマンションでの暮らしも”アリ”だなと思いました。
きら星としての挑戦

今回アテンドしていただいた、伊藤綾さんが代表を務めるきら星株式会社は、「誰もが、住みたいまちに住める未来」を起点に多様な事業を展開しています。設立当初から、湯沢町や周辺自治体の移住定住支援を、官民連携で受託してきました。
また、単なる移住支援を超えて、遊休不動産の活用プロジェクトも多数手掛けました。リゾートマンションの1室を「暮らしお試し体験住宅」としてリノベーションしたプロジェクト。自然の中で暮らしながら、リモートワークができる空間へとつくり変え、実際の生活を体験できる仕組みづくりの結果、多くのメディアにも取り上げられリゾートマンションの価値が見直されたと言います。(本プロジェクトは2026年3月末で役目を終え、終了する見込みとのこと)
あとがき

リゾートマンションは、華やかな過去と再起する現在を併せ持つ存在でした。 失敗の象徴と呼ばれた建物ですが、新しい暮らしの受け皿になりつつあります。伊藤綾さんの案内を通して見えたのは、土地の価値を決めつけない姿勢でした。
地方には、まだ言葉になっていない選択肢が眠っています。この記事を通して、暮らしの選択肢が少しでも広がれば嬉しく思います。
HONEインターン / 森


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