.png)
2025年9月28日(日)、福岡県柳川市で乗富鉄工所が開いた「ツクルフェス2025」を現地取材。
水門メーカーがものづくりを地域へひらくことで、職人と市民の距離はどう変わるのか。テーマは「ツクルに触れて・知って・楽しむ」。今回で2回目の開催となり、会場はたくさんの来場者で大いに賑わっていました。
(HONE / 亀元)
ツクルフェス誕生の背景

主催するのは、創業77年を迎える県内最大規模の水門メーカー・株式会社乗富鉄工所。
河川や水路ごとにオーダーメイドで設計・製造される水門は、分業制を取らない熟練職人の技術と発想力によって支えられてきました。
しかし、同社もかつては深刻な人手不足に直面していました。
職人の高齢化や人材流出を前に、“業界の外に出ること”を選び、デザイナーや町工場、学生と協働。新たな商品開発に挑戦し、国内外のデザイン賞を受賞するなど成果を残しました。その結果、採用も好転し、次の世代へとバトンをつなぐ道筋が見えてきたそうです。
「ツクルフェス」は、こうした経験を原点に、“ツクルことの楽しさやかっこよさを多くの人に届けたい” という想いから生まれました。
仕掛け人は、入社1〜3年目の若手社員のみなさん。
フレッシュな発想で運営されているのも、このフェスの大きな魅力です。
代表取締役・乘冨賢蔵さんは、
「AIやデジタルが進化する時代だからこそ、『つくるひと』『つかうひと』『つたえるひと』がつながることには大きな価値がある」
と発信されています。
ただ製品を作るだけでなく、社会と「ものづくりの現場」をつなげる。そんな姿勢がこのフェス全体から伝わってきました。
会場で見つけた素敵な工夫

会場には「バス停風の立札」が設置されていました。実はこれも乗富鉄工所さんの手作り。
重厚な鉄工所のイメージとは一味違う、ポップでかわいらしいデザインが来場者の目を引き、会場を彩っていました。

さらに、ワークショップに出店の企業を取材した冊子も配布されていました。
マップとして使えるだけでなく、家に持ち帰っても楽しめる「ものづくりの図鑑」のような役割を果たしていて、参加者への細やかな心配りを感じました。
実際に体験!
たくさんのものづくりに触れることができました!
一挙にお写真でご紹介します。


お箸を削って色付けをする体験をしました。
持ち帰ってお家で使えるのも嬉しそうです。

自分でネジをつけ、ゴム鉄砲を作りました。
射的もできました。

芋掘りシーズンということで芋掘り軍手を購入。
網目が細かくしっかり伸びる素材の軍手はサイズもあって、これから重宝しそうです。
会場には、食べ物キッチンカーなども出店されていて、1日中楽しめるイベントでした。
つくることの未来
「ツクルフェス2025」は、企業の歴史と挑戦、そして若手のエネルギーが詰まった祭典でした。 ものづくりを「知る・触れる・楽しむ」ことができ、地域の子どもから大人まで、多くの人が笑顔になれる場になっていたのが印象的です。
柳川の地で、老舗鉄工所が発信するつくることの未来。来年以降の開催も楽しみです。
地域の企業が外へ開き、未来へ向けて発信していく。その象徴的な取り組みを体感できた一日でした。
読んでほしいほねろぐ記事
▼福岡県柳川市の別の現場を読む:乗富鉄工所「柳川水門会議」未来をつくるのは、誰かの「やりたい」【福岡県柳川市】
▼地域イベントと共創を考える関連記事:老舗料亭・浮月楼で愉しむ、静岡茶×和食のフードペアリング研究会【静岡県静岡市】
▼福岡県柳川市の別の現場を読む:水郷の詩情を奏でる柳川、白秋祭水上パレードへ。【福岡県柳川市】
ほねろぐとは
AIの急速な台頭により、私たちの世界は、目紛しい変化を遂げています。効率化が進むその影で、古きよき日本の文化や風景、人との繋がりが失われつつあるのも、悲しい現実です。
そんな時代だからこそ、我々株式会社HONEは地方に足を運び、先人たちが紡いできた伝統や、未来に残したい景色を記録します。
いつのまにか、地方の「ほんと」の姿が見えてくる。
町の暮らし。人々の想い。仕事の姿勢。
忙しない日常で忘れ去られた豊かさが、そこには息づいています。
気づけば、地方が近くなる。
現場でしか得られない骨太な体験を、お届けしていきます。
HONEについて

HONEでは、地方企業さまを中心に、マーケティング・ブランド戦略の伴走支援を行なっています。事業成長(ブランドづくり)と組織課題(ブランド成長をドライブするための土台づくり)の双方からお手伝いをしています。
大切にしている価値観は「現場に足を運ぶこと」です。土地の空気にふれ、人の声に耳を傾けることから始めるのが、私たちのやり方です。
学びや知恵は、ためらわずに分かち合います。
自分の中だけで完結させず、誰かの力になるなら、惜しまず届けたいと思っています。
誰か一人の勝ちではなく、関わるすべての人にとって少しでも良い方向に向くべく、尽力します。地域の未来にとって、本当に意味のある選択をともに考え、かたちにしていきます。


.png)


.png)

