『16歳からのリーダーシップ』を読んで。【書評】
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日経BP 日本経済新聞出版から出版されている『16歳からのリーダーシップ』。
社会を見渡して変えたいと思うことはありますか?現代のリーダーは、上に立つより前に立つ人。それぞれが、自分のやりたいことから目標をみつけ、仲間をまきこみ、実現に向けて行動し、叶えていく。誰もが持てるそんなリーダーシップにこそ、世界を変える力があります。(本書はじめにより)
本記事では桜井が心に残ったパートを一部抜粋して、ビジネスや生き方に転用できる点、そして凝り固まった思考をほぐしてくれる気づきとしてまとめてみました。
『16歳からのリーダーシップ』
【内容紹介】
社会を見渡して変えたいと思うことはありますか?
現代のリーダーは、上に立つより前に立つ人。
それぞれが、自分のやりたいことから目標をみつけ
みんなに広げ、実現に向けて行動し、叶えていく。
誰もが持てるそんなリーダーシップにこそ、世界を変える力があります。
「いま目の前に『たい』はたくさん泳いでいますか?
もちろん魚のことではありません。
『◯◯がしたい』という意志のことです。
この世の中は、たくさんの『たい』を育てている人には、
とても面白いことが次々と起こるようにできています。
(中略)
リーダーとは上に立つというより、前に立つ人。
立場にかかわらず、誰より先に行動する。
みんなも目指したいと思える明日を提示する。
仲間たちは、あなたの目線に共感してついてくる。
現代のチームはこうして動き出すものです。」
(本書はじめにより)
【目次】
はじめに
序章 リーダーシップはリーダーだけのものじゃない
リーダーシップとは生き方そのものだ
社会は変えられる。そう信じる人だけが社会を変える など
第1章 リーダーシップの基本を理解しよう
リーダーシップの始まりは「前に立つ勇気」
カリスマなんて結果論
挫折と逆境はギフトでもある など
第2章 自分らしいリーダーシップの始め方
達成したくてたまらない目標を決める
リーダーとしての軸を決める
信頼と共感を築く など
第3章 「生き方」としてのリーダーシップ
あなたは将来、どんな生き方を楽しみたいですか?
社会を見渡して、変えたいと思うことはありますか?
あなたは誰の力になりたいですか?
第4 章 リーダーとして生きる人々
Qareer/クアリア―探究心が生んだ起業家への道
東京医科歯科大学―コロナ禍の全員リーダーシップ など
第5章 リーダーとして生きる手引き 発見編
他人より自分の声を聴こう。
答えよりも問いをつくろう。 など
第6章 リーダーとして生きる手引き 行動編
上に立つより前に立とう。
ORをANDにしていこう。 など
リーダーとは上に立つというより、前に立つ人
(本書より) それぞれの「たい」を追いかけて踏み出した人こそがリーダーになっていくのです。 リーダーとは上に立つというより、前に立つ人。立場にかかわらず、誰より先に行動する。みんなも目指したいと思える明日を提示する。仲間たちは、あなたの目線に共感してついてくる。現代のチームはこうして動き出すものです。
まず、前提としてリーダーは上に立つのではなく、前に立つ人のことを指すと定義しています。
なんとなく、リーダーは長として上に立って指揮官のように指示をするようなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、そうではなく、最前線に立って提示する人であるということを本書では定義しています。
つまりは率先垂範して自らが道を切り拓く人のことだと思います。
社会は変えられる。そう信じる人だけが社会を変える
(本書より) もうひとつ、私たちが「リーダーシップ」という補助線を使って伝えたいことがあります。それは、社会は自分たちの力で変えられるものだ、ということです。 いま、人類が解くべき社会課題はどんどん複雑になっています。例えば、地球環境の問題。日本政府は2050年までに排出するCO2(二般化炭素)の排出を実質ゼロにすることを表明しています。 この実現のために大人たちがあらゆる知恵とテクノロジーを動員するのは当然です。普段は頼りなく見える大人たち(全員ではないにせよ)の中に、未来を考えて本気で議論し行動しようとする人たちがたくさんいます。 けれど、それだけでは目標を達成するのは不可能です。締め切りの2050年に社会の中心を担うことになる10代の皆さんにも、やがては活躍してもらう必要があります。もちろん環境問題だけではありません。高齢社会、少子化、人権の問題、AIなどのテクノロジーとの共存、インフラの再構築など解くべき課題は数えきれないほどたくさんあります。 (中略) 歴史を振り返ると、社会を変えられると言じる人たちが、実際に社会を変えてきました。少々青臭いことを言うのですが「信じる」ことこそが、人類を前進させる最大の原動力なのです。読者の皆さんの中にあるリーダーシップを目覚めさせることは、この原動力を引き出すことに他なりません。
すごく抽象的で概念的、もしくは精神的な話かもしれませんが、私も信じる人だけが社会を変えることができると思っています。
画家のパブロ・ピカソが「できると思えばできる、できないと思えばできない。これは、ゆるぎない絶対的な法則である」という言葉を残している通り、まずは気持ちの問題だと思います。その上で行動を伴って進めていくことが求められます。
この信じる、という言葉には人・もの・社会などの様々なことが包含されているように思います。それらすべてを含めて、信じて行動するということかと解釈しています。
リーダーシップは持って生まれたもので決まる?
(本書より) リーダーシップとは「目標を目掛けてチームを導く影響力」のことだと話をしてきました。では、リーダーシップの本質をその「影響力」だとした時、影響力はどこから生まれるのでしょうか?経営学という学問の世界では、世界中の研究者たちが何が「リーダーシップ」に重要なのかをずっと研究してきました。 最も古い研究は、リーダーが持って生まれた個人的な特性に注目した研究です。 どんな資質や行動特性を持つ個人がリーダーにふさわしいのか?という問いに答えようとしたのです。その探究の歴史は古く、古代ギリシアの哲学者プラトンは「国家論」で、「英知を持ったリーダーが国を治めるべきである」と述べました。 近代では、19世紀のイギリスの歴史家、トマス・カーライルは「英雄崇拝論」の中で「優れた資質を持つ偉人がリーダーになる」というリーダーシップ偉人説を広め、これがリーダーシップの理解を長く決定づけることになりました。 現代になり、リーダーの資質を特定しようとしたのがラルフ・ストックディルという研究者です。 ストックディルは20世紀に入ってから行われたさまざまな研究を分析し、「Handbook of Leadership (リーダーシップのハンドブック)」の中で、リーダーに共通する特性として①創造性、②人気、③社交性、④判断力、⑤積極性、⑥優越欲、⑦ユーモア、⑧協調性、⑨活発性、⑩運動能力などを挙げました。 確かに挙げられている項目を見れば、どれもリーダーに父かせない特性に思えてきます。けれど、これらすべてを持ち合わせる人なんて、滅多にいませんよね。この研究が正しければ、よほどのカリスマでない限りはリーダーには相応しくないことになってしまいます。
これまでの研究では、リーダーは「影響力を持った人」「英知を持った人」「偉人である人」などさまざまな見解がなされているように見受けられます。
近代では①創造性、②人気、③社交性、④判断力、⑤積極性、⑥優越欲、⑦ユーモア、⑧協調性、⑨活発性、⑩運動能力と、到底ここまで揃っているような人はいないだろうという、いわばスーパーマンのような特性となっていますが、私自身すべてを満たす人がリーダーである必要はないんじゃないかとも思っています。
むしろ、足りていない、欠けているくらいの人の方が「手助けしたくなる」と感じ、リーダーをサポートしてチームになっていくんじゃないかとも感じます。
自分らしいリーダーシップへ
(本書より) こうしてリーダーシップの研先者たちは半世紀以上にわたって、一流のリーダーに共通しているスタイルや特性や性格、つまりリーダーへの「向き、不向き」を明らかにしようとしてきました。けれど、結論から言えば、リーダーに共通する条件と呼べるものは、ひとつもなかったのです。 研究者は優れたリーダーシップには型があるのだ、という考え方自体が間違えていたと考えざるを得なくなります。そう、リーダーに向いている人なんていないのです。逆説的ですが、それはリーダーシップ研究の最大の発見と言っても良いでしょう。現在では、誰かの真似をするのではなく、ありのままの自分を表現できている人こそが、人に信頼され、信じられ、影響力を手にしていることが分かってきました。 リーダーらしさより重要なのは、自分らしさである。この考え方から2000年代に入って提唱されだしたリーダーのあり方を「オーセンティック・リーダーシップ」と呼びます。その初期の代表的な提唱者はビル・ジョージです。 オーセンティックとは「本物の」「正真正銘の」を意味する言葉。つまりオーセンティック・リーダーシップとは、誰かの複製やものまねではない、自分の考えや価値観を大切にする自分らしいリーダーシップのことなのです。 この考え方の面白いところは、人生の中で培われた価値観こそリーダーにとってかけがえのない資産であり、生き方とリーダーシップスタイルは切り離せないという点を明確にしたことでしょう。 組織やチームの内部の問題を超えて、人生という視点からリーダーシップを考える時代になったのです。そうなってくると、冒頭でお話しした通り、大人になってからのリーダー研修だけでは不十分だということも分かってくるのではないでしょうか。。
リーダーシップがスキルや素養ではなく、「生き様」になってきたんだなということが感じられる一説だと思いました。
オーセンティックの言葉の通り、「本物=誰かをトレース」ではなく、ありのままの自分を表現していこうということです。
ロックというか、パンクというか、マイルドヤンキーというか、いずれにせよ、誰の真似ではない自分自身の価値観とスタンスがリーダーシップになってきた、という時代です。
これはもはや研修で誰かに学ぶものではなく、自分自身の中にある「様々なものさし」を外に出していくことなのではないか?とも思っています。自分を解き放つこと、嫌われる勇気を持つこと、好いてくれる人を大切にすることが求められるなと思っています。
(本書より) 自分らしさを強みにするオーセンティック・リーダーの多くは、人生経験で価値観を揺るがすような挫折や試練を乗り越え、それが自分の糧になったと話しています。 これは数少ない、優れたリーダーの共通点だと言えそうです。価値観も違えば、持っている能力も資質も違う。ただ自分が「これだ」と宿じていたものが、揺さぶられ、試されるような経験を味わっていたというのです。
私自身、社会人になって15年ほどですがありがたいことに多くの経験をさせていただきました。その上で、自分だけでは到底考えることもできなかったことに思案できたのは、環境のおかげでもあります。
さまざまな外圧・内圧によって「どうしてそんな考えになるんだろう」「理解できない」「逃げ出したい」などの想定外の事態・価値観の相違によって、自分なりの正しさに気づけたというのもあるんだろうと、振り返って感じました。
それらを包み隠さず話したnoteを最近書いたので、よかったら読んでみてください。
おわりに:挫折と逆境はギフトでもある
2005年にスタンフォード大学の卒業式で行った伝説のスピーチで、スティーブ・ジョブズは「点と点をつなぐこと」の大切さを語りました。 『将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと借じるしかないのです。運命、カルマ…、何にせよ我々は何かを借じないとやっていけないのです。私はこのやり方で後悔したことはありません。むしろ、今になって大きな違いをもたらしてくれたと思います』 ジョブズが言う「点と点を後からつなぎ合わせる」というのは、逆境に意味を見出すことに他なりません。挫折や試練やつらいことにめぐりあった時、そこで挫けて終わるのではなく、そこに何かしらの希望につながる意味を見出す。それをする時に、自分は何をするべきなのか、譲れないことや、大切にしたい考え方が何なのかが分かるというわけです。 ハリー・ポッターシリーズの作家として知られるJ・K・ローリングもまた、人生における逆境の大切さについて語っています。ローリングはポルトガルの語学学校で英語を教えながら、物語を書いていました。そこで出会ったジャーナリストと結婚し、娘を出産します。ところが夫からは力を振るわれ離婚。幼子を抱え、所持金もわずかしかなかったローリングは生活保護に頼ることになります。子どもに食べさせるため、自分は何も食べない日もあったとか。 ローリングは、こうした過酷な日々がむしろ執筆のモチベーションになったと後に語っています。逆境の中で気づいた自分の才能や、人の優しさこそが、ハリー・ポッターを書かせたのだと言うのです。以下の文章は2008年のハーバード大学の卒業式で彼女が送ったメッセージの抜粋です。 『ここにいる皆さん全員が、私ほどの失敗を経験することはないでしょう。しかし、失敗は人生につきものです。生きていれば誰でも失敗します。失敗しないのは、慎重になりすぎて自分の人生を生きていないと同じこと。つまり、失敗しないということ自体が失敗なのです。失敗は学校の講義からは学ぶことのできない経験を私にもたらし、結果、自分に自信を持つことに繋がりました。』
これらの言葉を生存者バイアスとして片付けることもできますが、私はどうではなく、マインドの問題だと思っています。
つまり、「失敗も後悔もすべてを糧にし、前向きに今を生きる」からこそ結果的に生き残ったとも言えそうです。人はどこかで環境のせいにしたり、親のせいにしたり、お金のせいにしがちです。その方が自分を納得しやすいからです。
でも、本当は自分に矢を向けて自分が変わらなければいけないことをわかっています。失敗を誰かや何かに当てつけるのではなく、自分の体で受け止めて頑張って飲み込んでみる。そうしてはじめて自分の道が拓かれるんじゃないかと思っています。
以上が書評でした。
もしご興味がある方はぜひ書籍を買ってみてください。
日経BP 日本経済新聞出版から出版 『16歳からのリーダーシップ』。
HONEは地域に根ざし、現場に足を運ぶマーケティング会社です。
日本の地方には、魅力的な商品・サービスがたくさんあります。
地方に根ざしたブランドの志や文化、人々の誇りや営み。HONEはそうした人たちの想いを価値に変えるべく、現地に出向いてきました。 私たちは、文化と経済の「骨」を設計し、地域の「らしさ」を未来へつなげる仕組みを育てます。 論語と算盤。想いと仕組み。美学と実行力。 その両立を、マーケティングの力で実装していきます。

▼HONEにできること
語られていない価値の「骨」を探す
商品や地域の中にある「想い」や「背景」は、まだ言語化されていないだけかもしれない。 それらを丁寧にすくい上げ、ブランドの芯として翻訳します。 見落とされがちな隠れた価値に役割を与えることが、事業の骨格をつくるはじまりです。
現場に入り、五感を使って「骨」を磨く
戦略も仕組みも、現場を歩き、対話することから始まります。 地形、歴史、空気、人の言葉やまなざし。デスクリサーチでは捉えきれない情報を五感で受け取り、定量と定性、論理と情緒、ロマンとそろばんを掛け合わせて、設計に落とし込みます。
手を動かしながら、「骨」を強くする
支援とは、プランを出して終わりではありません。 現場に入り、泥臭く、時に失敗しながら共につくりあげていきます。 頭で考えて、手足を動かす中で生まれる「実感」こそが、骨を太くし、しなやかに持続する構造を育てていきます。
文化となる「骨格」を、未来へ残す
目指すのは、ただ売ることではありません。 地域に根ざした文化や営みに芯を通し、事業として持続可能なかたちに育てていくこと。短期的な成果ではなく、関わる人たちの誇りとなり、語り継がれていく仕組みをデザインします。 HONEは、経済と文化をつなぐ骨を共につくり、未来へと残していきます。

▼HONEの強み
01/一貫サポート
戦略設計から実行〜検証まで。経営課題の整理から、現場を動かす具体的な仕組みづくりまでを、一貫して支援します。リサーチ・企画・実装・振り返りのすべてに伴走し、商品・サービスの価値を再定義しながら、現場に根づく事業を共につくります。目指すのは、短期的な成果だけでなく、文化が息づき、長く続く事業と地域のかたちです。
02/現場主義
デスク上、リモートワークでは見えない、地域の空気や人の温度に触れる。HONEは現地に足を運び、実際に現場の風景・人の営みに向き合いながら、これまでの現場で得た経験則を元に戦略・戦術に反映していきます。現在起こっている事実に基づく分析はもちろんのこと、解釈に現場の五感で得た気づきを重ね合わせ、実装へとつなげていきます。
03/全国実績
北は北海道、南は沖縄まで、一次産業から観光、教育、行政、ベンチャー、スタートアップ、アトツギなど、多種多様なプロジェクトに携わってきました。たくさんの地域を見てきたからこそ、それぞれの良さに気づくことができます。そして土地に根付くその事業の「らしさ」を、より鮮明に見つけることができます。全国各地で積み重ねた知見を、次の挑戦に活かします。
04/産学官連携
企業・教育機関・行政と手を取り合い、対話を重ねながらプロジェクトを推進しています。 単なる連携にとどまらず、それぞれの立場が持つ知見や資源を持ち寄り、地域に根ざして実装していくこと。 現場での実践と、学びの場での理論、そして制度や仕組みをつなぐ橋渡しとして、多様なセクターの信頼を得ながら取り組みを展開しています。

なぜ今、“地方”でマーケティングが必要なのか
マーケティングという言葉には、しばしば「スケールする」「売上を伸ばす」といったイメージが付きまといます。しかし、地方において本当に必要なのは、そうした直線的な成長だけではありません。人口減少、担い手不足、そしてインフラや情報環境の未整備。多くの地域が、さまざまな制約の中で日々の営みを続けています。
制約が多いからこそ、その土地に根ざした価値を継続し、文化や人々の想いを循環させていくための工夫が欠かせません。マーケティングの論理をそのまま持ち込むのではなく、人肌を大切に、想いを大切に、未来へとつなげていく。実装力と創造力を備えた「地方のマーケティング」が必要です。

地方に必要なのは、「地域理解」
こうした現場においてまず必要なのは、「何をどう売るか」よりも先に「この地域には何があるのか」「何を残していきたいのか」を知っていく姿勢。つまり「地域理解」です。ブランド構築の土台を固めるには各レイヤーごとに把握すべきポイントを理解することが重要です。

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【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。








