歴史に学ぶブランドづくり。炎上から見える“やってはいけない”ライン
- 桜井 貴斗
- 7月6日
- 読了時間: 5分
更新日:5 日前

音楽や映像作品において、「表現の自由」があるからこそ、心を動かす素晴らしい作品が生まれます。
しかしその自由も、時代背景や歴史認識への配慮を欠けてしまった場合、批判や炎上に繋がる恐れがあります。
今回は、ある音楽ミュージックビデオ(MV)が炎上し、公開停止に至った事例をもとに、「ブランドと歴史認識」について考えてみたいと思います。
みなさんの事業でも、地域に根ざした発信や商品開発において「どこまでやっていいのか」という判断が難しい場面は多くあるのではないでしょうか。
この事例は、まさに「歴史を知らなかった」ことが一つの原因だったと感じています。
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表現によって、ブランドイメージが崩れる境目とは
今回注目したのは、Mrs. GREEN APPLE『コロンブス』のMVです。
MVの中で、偉人の衣装を着たミュージシャンが猿たちに“文明”を教えるというストーリーが描かれていました。
面白い演出に思えるかもしれません。しかし、歴史を知っていれば、コロンブスが新大陸発見以外に何をした人物かがわかるはず。
歴史的背景を把握せず、表面的にブランディングへ使うと、意図せぬメッセージを発信し、ブランドイメージに傷がついてしまいます。
ブランドは積み重ね。歴史を学べば活かせる
ブランドは、偶然できるものではなく、時間をかけて少しずつ築き上げていくものです。だからこそ、現在の表現やメッセージが過去と矛盾していないか、無自覚な誤解を生んでいないかをチェックする必要があります。
先人たちの歩みを知り、「やっていいこと/いけないこと」の線引きを自分たちで意識的に行う必要があるのです。
例えば、地動説を唱えたコペルニクスのように、常識を疑う視点を持つことも、今の時代におけるブランディングには欠かせない視点といえます。
常識を覆した天文学者・コペルニクス

コペルニクスは、ポーランド出身の天文学者で、「地球は太陽のまわりを回っている」とする地動説を唱え、当時の天動説という常識を覆しました。
彼の主張は、当時のカトリック教会から異端とされ、社会的にも厳しい立場に置かれましたが、それでも信じる真理を貫いた姿勢は、今もなお強いロマンと尊敬を集めています。
その思想は、科学のみならず、「常識を疑うことの価値」や「信念を持つことの意義」を現代の私たちにも示唆してくれます。
余談ですが、漫画『チ。—地球の運動について—』はコペルニクスをモチーフにしたフィクションですが、信念を貫く人々の物語としてとても面白いので、ぜひ読んでみてください。

チ。―地球の運動について― (1) (BIG SPIRITS COMICS)(外部リンクへ)(Amazon)
志がつながり続ける日本の近代史

日本の歴史でも、思想の継承と連続性から学べることがあります。
たとえば、吉田松陰先生の志は、高杉晋作、伊藤博文、西郷隆盛、坂本龍馬といった維新の立役者たちへと受け継がれていきました。
一人の思想が次代の行動を生み、それがまた次の世代に影響を与えていく。歴史とは、志と責任を「つないでいくもの」なのです。
この“連続性”こそが、ブランドが社会的信頼を構築するうえでも欠かせない視点だと感じています。
まとめ
地方で事業を展開する皆さんにとっても、地域の歴史や文化をどのように取り入れるかは重要なテーマです。同時に、無意識に誤解を与えないための「知識の備え」も必要になります。
歴史は過去の話ではなく、「今の意思決定」を支えるツールです。そして、価値は一代限りではなく、思いを受け継ぎながらつながっていくもの。事業においても、それは同じではないでしょうか。
今回の炎上を単なるトラブルで終わらせるのではなく、「歴史を学び、未来の表現にどう活かすか」という観点から捉え直すことが重要です。
表現の自由には、背景を知る責任が伴います。そしてその責任を果たすことこそが、ブランドとしての信頼を守る第一歩になるのではないでしょうか。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。 クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。
※本記事は一部AIを活用して執筆しています。
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