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【レポート】地方企業が選ばれる理由をつくる。Indeedが導く採用設計と組織の軸。

  • 執筆者の写真: 森勇人
    森勇人
  • 2 日前
  • 読了時間: 9分

更新日:23 分前

地方企業が選ばれる理由をつくる。Indeedが導く採用設計と組織の軸

2025年10月30日、静岡市コ・クリエーションスペース(コクリ)にて、株式会社HONE主催のセミナー「Indeed最新トレンドをおさえて採用力UP!」が開催されました。


 登壇したのは、Indeed Japan株式会社の青木崇平さんと、株式会社HONE代表の桜井貴斗。「検索行動の変化」と「企業のブランド設計」という2つの視点から、地方企業が選ばれる存在になるためのヒントが語られました。


ぜひ最後までご覧ください。




株式会社HONEでは過去のセミナー資料、お役立ち資料、会社紹介資料がダウンロードできます。


ダウンロード資料




登壇者紹介(Indeed・HONE)


青木 崇平さん

青木 崇平さん(Indeed Japan株式会社)

1996年静岡生まれ。東京と静岡(清水)の2拠点で活動。リクルート入社後、HR領域で営業企画・事業企画・新規事業立ち上げを担当。現在はIndeed Japanのストラテジー部門で事業戦略・AIプロダクト開発に従事。地方企業支援やアントレプレナー育成にも取り組まれています。


桜井貴斗

桜井 貴斗 (株式会社HONE)

「地方に骨のあるマーケティングを実装する。」をミッションに、全国の地域企業を支援。現場主義と独自フレームで、伝統と市場をつなぐマーケティング実践者。



採用市場に起きている検索構造の変化


セミナー 様子

「今の求職者は、受け身ではなく、能動的な仕事探しをするようになっています。」と採用市場での変化・トレンドをお話してくれたのはIndeedの青木さん。かつての求人広告は、「企業が提示するものを求職者が選ぶ仕組み」でした。


 しかし、いまの採用市場では求職者が自らキーワードを入力し、働き方や価値観に合う企業を探す構造へと変化しています。青木さんは、「広告費ではなく、内容の一致度が露出を左右する時代になった」と語ります。


 Indeedでは、求人票のタイトル・本文に含まれるキーワードと、求職者が検索する語句の一致度をアルゴリズムが評価しているそうです。 つまり、求人票はもはや「告知文章」ではなく、「検索に最適化された情報設計書」ということです。



データで見る選ばれる求人の特徴とは?


青木さん

青木さんは、実際のデータ分析を交えながら、求職者の行動傾向を紹介。


「求職者は勤務地 × 職種 × 働き方など、複合的な条件で検索します。 だからこそ企業は、どんな言葉で見つかりたいかを設計しなければいけません。」


たとえば「静岡 事務 正社員」で上位に表示される求人と、同条件でも下位に埋もれてしまう求人の違いは何か?


 その差を生むのは、「検索意図に沿った言葉選び」だと青木さんは言います。Indeedでは、「仕事内容」「待遇」も大切ですが、「職種名」「勤務地」「雇用形態」などの、基本情報が正しく書けているかがスタートラインになるとのことでした。


 すなわち求職者が「何を探しているか」を理解し、求人票の文面をチューニングしていくことが成果の分かれ目となります。


検索結果でクリックされる求人は、『地域を支える仕事』『地元で叶える働き方』など、共感性が高く、目指したくなるワーディングのタイトルがクリック率を高めています。


また、「求人票はラブレター。10人に薄く届くより、1人に深く刺さる。この人と働きたいと思わせる求人票こそが、結果的に採用の質を高めます。」と青木さんはまとめました。



候補者ペルソナを描く5つのステップ


候補者ペルソナの描き方
講義内資料より

セミナー中盤では、「候補者ペルソナの描き方」を解説。これは、Indeedを効果的に活用する上で欠かせないプロセスとのことです。



  1. 最優秀な人材に共通するものを見極める 

    自社で活躍している社員の特徴を洗い出し、「どんな価値観」「どんな行動特性」を持つ人が成果を出しているかを整理する。


  2. データを利用して理想的な採用チャネルを知る 

    Indeedの求人分析データやGoogleトレンドなどを活用し、求職者がどこから求人を見ているか、どんなキーワードを使っているかを把握する。


  3. 同僚や採用担当マネジャーに聞く 

    実際に採用に関わる現場の声を取り入れ、理想像とのズレを修正する。


  4. 優秀な人材に話を聞く 

    現場で成果を上げている社員に「なぜ応募したのか」「どんな言葉に惹かれたか」を聞き出すことで、リアルな応募動機を抽出する。


  5. 業界特有の採用トレンドを注視する

    採用市場は常に変化しています。たとえば「未経験歓迎」より「キャリアチェンジ支援」と書く方が響くケースなど、時流に合わせた表現を更新することが重要。


「ペルソナを描くことは、誰に伝えたいのかを明確にすること。これができれば、求人票の言葉もIndeedの運用も迷わなくなります」と青木さんは語りました。



オウンドメディアリクルーティング活用術


オウンドメディアリクルーティング
講義内資料より

人材確保の難易度が高まる現代、Indeedの活用とオウンドメディアリクルーティングが重要です。Indeedで求人を見つけた求職者は、必ずGoogleやSNSで企業名を調べます。 この能動的な行動に対し、オウンドメディアで「共感」を仕掛けることにより採用力UPに繋がります。


  1. 自社にとって必要な人材を明確化する

  2. 自社の魅力となる強みを事前に整理する

  3. 検索キーワードに対応した、精緻なジョブディスクリプションを用意

  4. 社内の価値観や存在意義を、シェアードバリューコンテンツとして発信

  5. SNSやリファラル採用など、他採用方法と組み合わせ戦略的採用を推進


青木さんも話していた通り、就職活動をしていた頃、企業の採用ページを開き、気になる企業は、Google検索をしていました。どんな雰囲気の会社なのか、どんな人がいて、どんな苦労や成長の機会があるのか。


私は、よりリアルな声が知りたくて、オープンワークやオウンドメディアから探っていました。その中で、自分の価値観や雰囲気が合い、「この会社で働いてみたい」と思った企業を最終的に受けていたのです。


就活生の私が、企業の言葉や空気感に触れられる場所が、オウンドメディアでした。




企業を強くする「コーポレートブランディング」とはなにか?




セミナー後半。桜井は、採用力を向上させるには、Indeed活用だけでなく「採用のためのブランド」の設計が不可欠であると話しました 。


コーポレートブランディングは、企業の理念(MVV)を根幹とし 、そこから象徴(ロゴや名前)、文化(固有の価値観)、レピュテーション(CSR/CSV、環境活動など)へと展開される4段階のフレームワークで説明しました 。ブランディングは、これらの企業活動全体を指します 。


桜井は、企業の「普遍的な価値」と「スタンス」を明確に発信すれば、共感を通じ欲しい人材に気づいてもらえると話します。


事例で挙げられたユニクロは、「スタイルは自分自身が持っていればいい」という、ハイブランドと相反する明確なスタンスを持っています。このスタンスに基づき、「シンプルで、あらゆる人が着られる服を提供する」という企業理念を体現・発信することで、その「価値観」に共鳴した人々が応募する流れを作っています。


ユニクロのステートメント
ユニクロのステートメント(1990年)

これは、理念や姿勢を深く発信することで、「同じ夢に共感できる」価値観を持つ求職者に強くアプローチできるという、採用ブランディングの重要性を示しています。



ブランドコンセプトとはなにか?


ブランドコンセプト
流用:セルフブランディングはブランドエクイティピラミッドをつくることから始めよう。

ブランドコンセプトの言語化には、「ブランド・エクイティ・ピラミッド」というフレームワークを用います 。これは、採用ターゲット(WHO)に対し、ブランドが提供する価値(WHAT=ベネフィット)と、その根拠や具体的な活動(HOW)を整理するものです 。


HONEの採用におけるブランドエクイティ・ピラミッド
HONEの採用におけるブランドエクイティ・ピラミッド

株式会社HONEでは、採用ターゲット(WHO)を「地方が好きな人」とし、「現場に行き、仕事を選ばない元気で素直な人」と絞り込んでいます 。インサイト(深層心理)は「清濁合わせ飲み、自分のためでなく誰かのために成果を出せる」ことと定義されています 。


提供できるベネフィット(WHAT)は、「全国津々浦々、戦略・戦術、リアルを知れる」こととし ています。その具体的な根拠として、全国の事例や経営不振の会社を含むキャッシュフローのリアルを共有できる点を挙げています 。


活動(HOW)としては、全国出張や自社事業(民泊)の運営を発信。


キラキラさせずに、あえて意図的に怖く見せ、余計な応募者を避ける工夫をしていると述べました 。これは、最初の門戸を狭くし、ミスマッチを防ぐための設計です 。



まとめ


集合写真

Indeedのアルゴリズムも、ブランディングも、根底にあるのは言葉です。「 誰に・どんな言葉で・どんな想いを伝えるのか。」その設計力こそが、採用の成果を決めます。


青木さんが示した「データとペルソナで採用を設計する視点」、そして桜井が語った「ブランドコンセプトで企業の軸を定める視点」。この2つを組み合わせることで、地方企業は検索される企業から、選ばれる企業へと進化できます。


 採用はマーケティングであり、ブランディングです。 Indeedのデータと、企業の想い。その両輪がそろったとき、地方の採用はもっと強くなります。



セミナー資料のダウンロードはこちらから



※Indeed社の資料は規定上DLできないため、弊社分のみの資料となります


コーポレートブランディング、自社の強みの整理、実際のオウンドメディア立ち上げ〜運用事例についてまとめています。



HONEのサービスについて


当社では、地方企業さまを中心に、マーケティング・ブランド戦略の伴走支援を行なっています。事業成長(ブランドづくり)と組織課題(ブランド成長をドライブするための土台づくり)の双方からお手伝いをしています。


大切にしている価値観は「現場に足を運ぶこと」です。土地の空気にふれ、人の声に耳を傾けることから始めるのが、私たちのやり方です。


学びや知恵は、ためらわずに分かち合います。自分の中だけで完結させず、誰かの力になるなら、惜しまず届けたいと思っています。


誰か一人の勝ちではなく、関わるすべての人にとって少しでも良い方向に向くべく、尽力します。


地域の未来にとって、本当に意味のある選択をともに考え、かたちにしていきます。


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最後までお読みいただき、ありがとうございました。


5万伴走



森勇人

株式会社HONE

インターン/マーケター見習い 森勇人


静岡生まれ、静岡育ち。 大学3年次、1年の休学をして全国36都府県を巡る。山形県西川町では3ヶ月の地域おこし協力隊インターンを経験。 復学後、ご縁があり株式会社HONEにてインターン/マーケター見習いとして奮闘中。

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