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地域活性化に取り組む企業8選|事例から考える、まちづくりの進め方

2024年12月7日
読了時間: 10分

更新日:10月22日

地域活性化に取り組む企業8選|事例から考える、まちづくりの進め方

地域活性化に関わる企業を調べていると、ネットショップ、観光予約、空き家活用など、さまざまな取り組みが見つかります。ただ、事例を読んでも「自分たちの地域では、誰と何を始めればいいのか」が見えにくいこともあるのではないでしょうか。


企業によって、提供するサービスも、地域との関わり方も異なります。販路をつくる会社と、現地で事業を組み立てる会社では、依頼する内容も変わってきます。


この記事では、地域活性化に取り組む8社の公式情報をもとに、仕組みと、地域側で準備したいことを整理しました。



一緒に取り組む企業を探す前に、自分たちの地域で何を変えたいかを整理しておくと、依頼したい役割が見えてきます。ロジックモデル作成キットでは、使える資源と活動、アウトプット、アウトカムのつながりを1枚で確認できます。庁内や地域の関係者との検討にご活用ください。


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地域の課題と、企業の得意領域を合わせる


最初に、8社の取り組みを一覧にしました。「有名な会社だから」という理由だけで選ぶのではなく、自分たちが改善したいことから読んでみてください。


企業

確認できる取り組み

地域側で考えたいこと

ジモティー

官民連携のリユース拠点や、不用品の地域内循環

持ち込み場所、対象品、現場の運営

BASE

地域産品のオンライン販売、事業者の販路づくり

商品、発送、購入後の対応を担う人

LIFULL

自治体を横断する空き家情報の提供

所有者との調整、物件情報、利用後の運営

アソビュー

体験商品の開発・予約販売・プロモーション

受け入れ事業者、提供日、継続販売の体制

日立システムズ

現地での協創、デジタルサービスの実装

地域の課題、利用する店舗、運用担当

エスビージャパン

観光PR、海外販路、地域産品の発信支援

届けたい相手、販売・予約につなぐ導線

ビビッドガーデン

生産者が直接販売する「食べチョク」など

出荷体制、商品情報、継続して売る方法

ユーグレナ

石垣島を拠点とする微細藻類の生産・研究

地域の条件と技術・人材の組み合わせ



1.ジモティー|捨てる前に、地域で使う人へつなぐ



ジモティーは、地域情報サイトの運営に加え、自治体と連携したリユースに取り組んでいます。官民連携の拠点「ジモティースポット」では、まだ使える不用品を持ち込み、必要な人へ有償・無償でつなぐ仕組みを用意しています。


公式サイトでは、川崎菅生拠点の2025年実績として、リユース重量約638トン、譲渡数176,874点を紹介しています。処理費用の削減効果は、同社による試算として公表されています。実際のリユース量と、計算に基づく削減効果を区別して読む必要があります。[1]


参考になるのは、住民に環境への協力を呼びかけるだけでなく、不要品を持ち込める具体的な場所をつくっている点です。地域で取り入れるなら、場所の確保だけでなく、受け付ける品物、保管、引き取りまでを誰が担うかを考えたいところです。



2.BASE|地域の商品に、地域外から買える入口をつくる



BASEは、ネットショップ作成サービスを提供する企業です。地域での取り組みとして、2026年5月に下関市と協働し、地域産品を扱う「下関BASE」を開設しています。これは、自治体や企業と連携する「ローカルオンラインショップ構想」の一環です。[2]


地域のお店や作り手にとって、商圏を広げる方法の一つがオンライン販売です。ただし、ショップを開くだけで購入が増えるわけではありません。どの商品を、どんな用途で買ってもらうのか。写真や説明を整え、注文後の出荷まで続けられることが必要です。


地域で参考にするなら、ショップの数を増やすことに加え、参加事業者ごとの販売状況と運営負担を見ていきたいと思います。初回購入後にもう一度買ってもらえるかまで考えると、次に必要な支援も具体的になります。



3.LIFULL|空き家情報を、地域を越えて探せる形にする



LIFULLは、「LIFULL HOME'S 空き家バンク」を運営しています。国土交通省が運営事業者を公募・選定した全国版空き家・空き地バンクの一つで、自治体ごとに保有する物件情報を横断して検索できる仕組みです。[3]


地域の中では知られている物件も、地域外の人から見ると、どこに相談すればよいのか分からないことがあります。情報を探せる場所にまとめることで、利用を考える人との接点が生まれます。


一方、掲載されたことと、実際に住まいや事業拠点として使われることは別です。所有者の意向や建物の状態、改修費、利用者の仕事や生活も関わります。地域側では、問い合わせから現地案内、その後の相談までを引き継げる体制を用意しておくと、情報提供が活用へつながりやすくなります。



4.アソビュー|地域の体験を、予約して買える商品にする



アソビューは、体験・レジャーの予約販売に加え、自治体と観光事業者の支援を行っています。御殿場市の事例では、観光事業者の掘り起こし、体験商品の開発、国内外の予約サイトへの掲載や発信に取り組んだと紹介されています。[4]


地域に魅力的な仕事や文化があっても、旅行者が利用できるとは限りません。料金、所要時間、予約方法、実施日などが分かって初めて、旅の予定に組み込めます。


他地域で取り入れる際は、掲載する体験数に加え、予約が入り、現場で無理なく提供できているかを確認したいです。提供日が限られるなら、売れることと受け入れられることの両方から、商品の形を考える必要があります。



5.日立システムズ|地域で暮らしながら、サービスを考える



日立システムズは、2022年に社員3名が宮城県女川町へ移住し、地域活性化事業の創出を目指す協創プロジェクトを開始しました。地域での対話や活動を通じて、サービスを考える取り組みです。[5]


その後の公式発表では、地域との検討を既存のキャッシュレス関連サービスへ反映し、2024年の「おながわみなと祭り」でデジタルスタンプラリー機能が採用されたことも紹介されています。[6]


ここで参考にしたいのは、技術の導入前に、使う人や運営する人の状況を理解する過程です。地域のDXを考える際も、「何をデジタル化するか」の前に、現場のどの手間や不便を変えたいのかを共有すると、導入後の使い方まで検討しやすくなります。



6.エスビージャパン|地域の価値を、届けたい相手へ伝える



エスビージャパンは、地方創生やインバウンドPRのほか、海外販路の開拓などを支援しています。公式サイトでは、地域活性、輸出入、文化コンテンツといった領域を掲げ、動画やスタンプラリーなどの企画も紹介しています。[7]


地域の発信で考えたいのは、誰に、どの場面で知ってもらいたいのかです。旅行先を探す人と、地域産品の仕入れ先を探す人では、必要な情報も届く場所も変わります。


PRを依頼する際には、制作物や露出数だけでなく、その後の行動まで一緒に考えたいところです。予約ページへ進むのか、商品を買うのか、問い合わせるのか。受け皿が整っていると、発信した反応を次の改善に使えます。



7.ビビッドガーデン|生産者と買い手の距離を縮める



ビビッドガーデンは、生産者が個人や法人へ直接販売できるサービスを展開しています。「食べチョク」は生産者から食材などを直接発送する仕組みで、官公庁向けには地域産品の販路拡大や商品開発、魅力発信などを支援しています。[8]


地域の作り手にとって、商品の特徴や使い方を買い手へ伝えられることは、販路を考えるうえでの選択肢になります。一方で、注文への対応や梱包、発送にも時間がかかります。


そのため、参加生産者の人数だけで判断せず、販売を続けられる体制か、作業負担に見合う収益が残るかを見ていきたいです。同じ産地でも、個々の生産者で販売に使える時間や得意なことは異なります。



8.ユーグレナ|土地の条件と、研究・生産を結びつける



ユーグレナは、石垣島で微細藻類の生産・研究に取り組んでいます。同社によると、2005年に食用ユーグレナの屋外大量培養に成功し、工場敷地内の生産技術研究所で、生産方法などの改良を続けています。[9]


この事例は、地域で何かを始めるときに、既存の特産品だけを探す必要はないことを考える材料になります。土地の条件と技術、人材が組み合わさることで、新しい事業の可能性が生まれます。


ただし、研究開発型の事業は、地域がすぐに同じ方法を取り入れられるとは限りません。必要な技術や投資、時間を確かめたうえで、自分たちの地域で組み合わせられる資源を考えることが出発点になります。



企業の事例を、自分たちの事業に取り入れるには


8社を見比べると、地域活性化への関わり方は一つではありません。販売する仕組みを提供する会社もあれば、情報をまとめる会社、現地で事業を考える会社もあります。


相談前には、次の4点を一枚にまとめておくと話が進めやすくなります。


  • 誰の、どんな状況を改善したいのか

  • いま分かっている事実と、まだ仮説のこと

  • 地域の中で運営を担う人と、使える予算・時間

  • どこまで自分たちで進め、何を外部に頼みたいのか


例えば、地域産品をオンラインで販売したい場合も、課題が商品選定にあるのか、ショップ運営にあるのか、購入後の継続利用にあるのかで、必要な支援は変わります。


他地域の仕組みを参考にしながら、目の前の人や事業に合わせて組み直す。その過程に、地域でマーケティングに取り組む面白さがあると思っています。


HONEでは、地域・観光の戦略づくりから、事業の立ち上げ・運営まで伴走しています。「何を依頼すればよいか、まだ整理できていない」という段階でも、事業伴走プランをご覧いただくか、お問い合わせからご相談ください。



出典・参考




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HONEでは、地方企業さまを中心に、マーケティング・ブランド戦略の伴走支援を行なっています。事業成長(ブランドづくり)と組織課題(ブランド成長をドライブするための土台づくり)の双方からお手伝いをしています。


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大切にしている価値観は「現場に足を運ぶこと」です。土地の空気にふれ、人の声に耳を傾けることから始めるのが、私たちのやり方です。


学びや知恵は、ためらわずに分かち合います。自分の中だけで完結させず、誰かの力になるなら、惜しまず届けたいと思っています。


誰か一人の勝ちではなく、関わるすべての人にとって少しでも良い方向に向くべく、尽力します。地域の未来にとって、本当に意味のある選択をともに考え、かたちにしていきます。


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最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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HONEが取り組むミクソロジーハウスふじやの自社事業では、古民家の再生、地域住民と行うDIY、資金調達、宿泊施設の運営までの経緯をご紹介しています。

自分たちの地域で何から始めるか、誰と進めるかを整理したい方は、現在の状況をお聞かせください。




【記事を書いた人】


プロフィール

株式会社HONE


代表取締役 桜井貴斗


札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。


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