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そのライティングは何のため?【WHERE インタビューライター養成講座 第8期 特別取材合宿 in 静岡市】

  • 執筆者の写真: 森勇人
    森勇人
  • 18 時間前
  • 読了時間: 7分
そのライティングは何のため?【インタビューライター養成講座 第8期 特別取材合宿 in 静岡市】

8月16日(土)〜17日(日)、株式会社WHEREが主催する「インタビューライター養成講座」第8期による【特別取材合宿 in 静岡市】が開催されました。


今回はHONEがアテンドを担当し、受講生の皆さんとともに地域の「事業承継者(アトツギ)」に焦点をあてた取材活動に帯同帯同しました。


私はHONEのインターン生として帯同し、インタビュー現場や懇親会に立ち会うことで、ライティングが持つ社会的意義を深く学ぶ機会となりました。


本講座はWEBメディア「LOCAL LETTER」と一流ライターが共同開発したプログラムで、WHERE社はこれまでに800地域・1,200本以上の記事を制作してきました。


多様な生き方や事業の魅力を第三者の視点で言葉にすることにより、地域に生きる人々の思いや文化を未来に残す役割を担っています。



今回、私がお話をお聞きすることができたのは、静岡で事業を継ぎ未来へとつなげる挑戦を続ける3人のアトツギです。


ぜひ最後までご覧ください。




株式会社HONEでは過去のセミナー資料、お役立ち資料、会社紹介資料がダウンロードできます。


資料ダウンロード


静岡で活躍する事業承継者(アトツギ)の皆さん


栗田産業株式会社(栗田圭さん)


栗田産業株式会

静岡市で約135年続く老舗鋳物メーカー・栗田産業は、明治23年(1890年)に創業者・栗田重太郎が設立し、地域の鋳物産業を再興してきました。


2017年には、静岡の鋳物文化をもっと身近に伝えたいとの思いから一般向けブランド「しずおか鋳物 重太郎(JUTARO)」を立ち上げました。



株式会社藤田屋(藤田大悟さん)


株式会社藤田屋

静岡県静岡市に本社を構える藤田屋は、1919年(大正8年)創業の傘とレイングッズの老舗企業で、2025年に105周年を迎えました。


4代目の藤田大悟さんは、一度は地元を離れ大手企業で働いた後、2024年に帰郷し家業を継承。傘の魅力をアートや自己表現として再定義するべく、「アトツギ甲子園」にも挑戦しています。



株式会社カネス製茶(小松元気さん)


小松元気さん

 静岡県島田市に本社を構えるカネス製茶は、1978年創業の製茶会社であり、伝統的な茶づくりを継承しています。カネス製茶の4代目である小松元気さんは、2022年4月に東京から家業へ戻り、同年11月に高級ボトリングティーブランド 「IBUKI bottled tea」 を立ち上げました。



加えて、アテンドを務めたHONE代表・桜井貴斗も、自らが運営する民泊「ミクソロジーハウスふじや」にて受講生のインタビューを受け、マーケティング支援にかける想いを語りました。



栗田産業株式会社— 鋳物が支える世界と後継問題


栗田産業での集合写真

降りしきる雨の中、栗田産業店兼ショールーム「重太郎」を訪問すると、中では栗田さんの鋳物と静岡への想いが語られていました。インタビューは受講生2人で行う形式で行われ、終始笑顔が飛び交う和やかな雰囲気で行われました。


興味深かったのは、甲冑の修繕に1000万円以上かかるというお話です。


そもそも「甲冑を修繕する」という発想自体が私にはなかったため、大変貴重なお話を伺うことができました。参加者も同様に、その金額や背景に驚かれている様子でした。


中でも最も心に残ったのは、次の言葉です。


「鋳物がなくなると、車も飛行機もフライパンも、この世界からほとんど消えてしまう。」


鋳物は、普段の生活の中で意識することは少ないかもしれません。しかし、実際には自動車や公共交通機関、調理器具など、あらゆる産業の基盤を支えています。にもかかわらず、後継者不足や担い手の減少により衰退の危機に瀕しています。


実際のインタビューを目にして、ライティングはこうした社会の「見えない基盤」に光を当てる役割も果たすのだと感じました。


また、静岡の鋳物文化の歴史で徳川家康にゆかりのある文化財まで視野に入れて長い歴史の継承を意識した展開をされている点にも感銘を受けました。記事にすることで人々に気づきを与え、産業の重要性を伝える。それが記者の大きな使命だと学びました。



株式会社HONE — 五感で伝えるインタビュー


ふじやでの集合写真

用宗の民泊「ミクソロジーハウスふじや」では、HONE代表の桜井貴斗がインタビューを受けました。築90年の古民家を再生した空間を歩きながら、建物へのこだわりや地域への想いを語るという、ユニークなスタイルのインタビューでした。


受講生は最初戸惑っていましたが、「こうしたインタビューの仕方もあるんですね。」と新鮮な刺激を受けていた様子でした。


インタビュー後、WHEREさんのインタビュー講師の方からは五感で感じたことを記事に取り入れる大切さのフィードバックがありました。畳の香りや柱の傷、光の入り方などを描写することで、読者を記事に没入させられるのだという学びはとても印象的でした!


現場でお話を聞くと様々な背景が見えてきます。例えば壁の漆喰。ミクソロジーハウスふじやの壁は地域の方々と一緒に漆喰を塗る「左官イベント」を開催し、地域との繋がりを生み出しました。実際に壁を見ると、その味や温かみが感じられます。


桜井さんが楽しそうに、天井の梁や空間を案内しながら語る姿を見て、現場に足を運ぶことの意義を改めて感じました。実際にその場所に立つことで、言葉以上の想いを伝えられるのだと体験することで理解できました。



良い記事にするために


藤田屋での集合写真

夜の懇親会では、藤田大悟さん(藤田屋)、小松元気さん(カネス製茶)のお話を伺いました。おふたりのご関係は、藤田さんが今年2月にアトツギ甲子園に出場した際、出場経験があった小松さんに壁打ちをしていただいてからの仲だと言います。


静岡の後継候補として、多くの取材を受けるお二人ですが、受ける立場として「どういう記者がいい記者なのか。」「記事として優れたものはどんなものなのか」を教えてくれました。


藤田さんは「取材を受ける立場として、事前に会社や事業を調べてきてくれると嬉しい」と話します。取材者が関心を持っていることが伝われば、より深い対話が生まれるという言葉に、準備の重要性を強く感じました。


小松さんは「上下関係のないフラットな双方向コミュニケーションが良い記事につながる」と語ります。さらに「インタビューはPRであり、リレーション活動でもある。リスペクトと倫理観を持って臨むからこそ、その場でしか生まれない会話がある」との言葉も印象的でした。取材は情報収集にとどまらず、信頼関係の構築を通じて価値を生み出す営みであると学びました。


お二人のお話を聞いて、記事の書き方や深掘り方のような技術ももちろん重要ですが、人と事業にリスペクトを持って向き合うということが大切だとわかりました。



まとめ


小松さんとの集合写真

今回の取材合宿に参加する前は、「ライティングは何のためにあるのか」と疑問に思っていました。


しかし実際に現場を見て、後継ぎの方々の声を聞き、懇親会で対話を交わす中で、ライティングはその人や事業の秘められた価値を第三者視点で引き出す手段であることを実感しました。


栗田産業の鋳物産業の重み、HONEが手がける空間と地域再生、藤田屋やカネス製茶の「人と人をつなぐ想い」。それぞれの現場で得た学びは、HONEが掲げる「後継ぎ支援」と深く結びついていると感じます。


言葉によって事業の価値を未来へ伝えること。それこそが今回の合宿を通して得た最大の気づきであり、私が今後も大切にしていきたい視点です。



HONEについて


HONEでは、地方企業さまを中心に、マーケティング・ブランド戦略の伴走支援を行なっています。事業成長(ブランドづくり)と組織課題(ブランド成長をドライブするための土台づくり)の双方からお手伝いをしています。


私がこれまで会得してきた知識・経験を詰め込んだ「3つのサービスプラン」をご用意しており、お悩みや解決したい課題に合わせてサービスを組んでいます。ご興味のある方は、ご検討いただければと思います。


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最後までお読みいただき、ありがとうございました。


5万伴走



【記事を書いた人】


森勇人

株式会社HONE

インターン/マーケター見習い 森勇人


静岡生まれ、静岡育ち。 大学3年次、1年の休学をして全国36都府県を巡る。山形県西川町では3ヶ月の地域おこし協力隊インターンを経験。 復学後、ご縁があり株式会社HONEにてインターン/マーケター見習いとして奮闘中。

 
 
 

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