【お役立ち資料公開】子ども用傘は「安ければいい」のか?通学環境から考える、子ども用傘の商品設計
- 6月13日
- 読了時間: 10分
更新日:6月13日

子ども用の傘は、「安いもの」で選んでしまいがちという印象を受けます。
もちろん、価格は大切です。子どもは傘を振り回して壊したり、置き忘れたり、成長すればサイズも変わります。だからこそ、保護者としては「消耗品」として考えたくなる気持ちもよくわかります。
しかし、今回HONEで実施したアンケート調査から見えてきたのは、通学条件やライフスタイルによって、子ども用傘は単なる雨具ではなく、通学環境を支える道具であるということでした。
雨の日に傘を「ほぼ毎回使う」子どもは46.2%。また、「徒歩のみ」「徒歩+公共交通」を合わせると、徒歩を含む移動は合計の72.5%に達しています。さらに、傘をさして10分以上歩く層も46.5%存在しました。
つまり、子ども用傘は「たまに使うもの」ではなく、雨の日の登下校や外出を支える日常的な商品であるということです。
今回は、中学生以下のお子さんがいて、過去2年以内に子ども用傘を購入、または購入を検討したことのある400名を対象にアンケートを実施しました。
本記事では、資料の一部を抜粋しながら、子ども用傘の商品開発・売り場づくり・販促設計に活かせる視点を紹介します。
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子ども用傘の困りごとは「壊れやすい」だけではない
今回の調査で、現在使っている子ども用傘の困りごととして多かったのは、「壊れやすい」「留め具が使いにくい」「ランドセル・服・靴が濡れる」でした。

一見すると、子ども用傘の課題は「丈夫さ」に集約されそうですが、実際にはそう単純ではありません。
未就学児であれば、視界の悪さや留め具の扱いにくさが課題に
小学校低学年になると、徒歩で通学する比率が高まり、ランドセルまで濡れにくいことが重要になる
小学校高学年になると、壊れやすさに加えて、置き忘れ・紛失の課題も目立つ
つまり、同じ「子ども用傘」でも、学齢によって困りごとは変わることがわかりました。
子ども全員に同じ傘を売るのではなく、「誰が、どんな移動環境で、どんな不便を感じているのか」から考える必要があります。
小学校低学年は、もっとも課題が集中する“通学傘”の主戦場
特に注目したいのは、小学校低学年です。
小学校低学年では、徒歩中心の割合が91.4%、10分以上歩く層が52.6%と回答。傘を「親と一緒のお出かけで使うもの」から、「子ども自身が通学で使うもの」へと変わるタイミングとなっています。

この層では、「ランドセル・服・靴が濡れる」が大きな課題となりました。
大人にとっての傘は、身体が濡れにくければ一定の役割を果たします。しかし、小学生にとっての傘は、身体だけでなく、ランドセルや荷物、靴、通学路での視界まで含めた機能性の担保が必要だと感じました。
ここに商品開発の余地があります。
例えば、小学校低学年向けであれば、単に「かわいい」「安い」だけではなく、ランドセルまで覆える大きさ、軽さ、開閉しやすさ、壊れにくさを組み合わせた「通学モデル」として設計することが考えられます。
入学準備品、学校・PTA販売、1年生スターター傘など、売り方も色々と変えられるはずです。
傘のサイズが変わると、課題も変わる
今回の資料では、傘サイズ別のクロス分析も行いました。
その結果、サイズごとに課題がかなり変わることも見えてきました。

40〜49cmの傘:安全性、軽さ、開閉しやすさが重要。未就学児後半から小学校低学年にかけて使われやすいサイズであり、「自分で扱えるか」が大切になります。
50〜54cmの傘:ランドセル濡れの課題が目立つ。通学傘としての性格が強くなるため、ランドセルまで覆える大きさと、壊れにくさの両立が求められます。
55cm以上の傘:持ち運びや保管、置き忘れ・紛失が課題に。大きい傘は濡れにくい一方で、子どもにとっては扱いづらくなります。大きいけれど軽い、留めやすい、目印がある、といった工夫が重要です。
上記のように傘のサイズごとに使われる場面も、困りごとも変わるため、訴求すべき価値も変わってくるはずです。
高機能モデルは、全員に売るものではない
子ども用傘で高機能モデルを考えるとき、難しいのは「価格」です。
保護者からすると、子ども用傘は壊れる・なくなる前提の商品でもあります。だからこそ、高価格帯の商品を全員に売ろうとすると、どうしても難しい。
一方、今回の調査では高機能モデルと相性のよい層も見えてきました。
歩行時間が20分以上の層では、破損・紛失の経験が多く、2,000円以上の価格許容も高くなっています。また、徒歩+公共交通の層では、破損・紛失経験や晴雨兼用への関心が高い傾向がありました。

駅、バス、電車、徒歩。こうした移動が重なると、傘はただ雨を防ぐだけではなく、開閉しやすい、持ち運びやすい、なくしにくい、日傘としても使える、といった複数の価値が求められます。
高機能モデルは、全員に一律で売るのではなく、長時間歩行・公共交通利用・高所得層など、困りごとと価格許容が重なる層に向けて設計する方がよさそうです。
子ども用傘は、通学環境に合わせて選ばれる時代へ
今回の調査から見えてきたのは、子ども用傘の選び方は「安さ」だけでは語れないということです。
雨の日にどれくらい歩くのか、徒歩だけなのか、公共交通も使うのか、未就学児なのか、小学校低学年なのか、高学年なのか、使っている傘のサイズは何cmなのか、など、これらによって、求められる機能も、困りごとも、価格許容も変わってきます。
子ども用傘は、「全員に同じものを売る時代」から、「通学環境に合わせて選ばれる時代」へ。
本資料では、単純な回答結果だけでなく、学齢別・歩行時間別・通学手段別・傘サイズ別・世帯年収別のクロス分析を通じて、子ども用傘の商品開発や販促に活かせる示唆を整理しています。
続きは調査レポートをダウンロード
本資料の完全版では、以下のような内容を詳しく整理しています。
子ども用傘の利用頻度、移動手段、歩行時間
現在使っている傘への満足度と困りごと
雨の日の登下校で保護者が不安に感じていること
直近1年の破損・紛失経験
購入時に重視するポイント
機能別の重要度
購入してもよい上限価格
日傘・晴雨兼用傘への興味
学齢別、歩行時間別、通学手段別、傘サイズ別、世帯年収別のクロス分析
子ども用傘の商品開発・販促に向けた示唆
子ども用品メーカー、傘メーカー、小売・EC事業者、学校・PTA向け販売を検討している事業者さんにとって、子ども用傘を「誰に、どんな場面で、どんな価値として届けるべきか」を考えるヒントになるはずです。
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HONEは、リサーチから商品・販促設計まで伴走します
HONEでは、アンケート調査やインタビュー調査を通じて、生活者の声を商品開発・ブランド設計・販促設計へつなげる支援を行っています。
単に調査結果をまとめるだけではなく、「どの顧客に、どんな価値を、どのような言葉で届けるのか」まで落とし込むことを大切にしています。
自社商品について「購入者の声を知りたい」「商品ラインを見直したい」「販促の切り口を整理したい」と感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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もしこの記事を読みながら、「うちもリサーチに興味がある」「一度相談したい」などと感じることがあれば、HONEにお気軽にご相談ください。
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HONEは地域に根ざし、現場に足を運ぶマーケティング会社です。
日本の地方には、魅力的な商品・サービスがたくさんあります。
地方に根ざしたブランドの志や文化、人々の誇りや営み。HONEはそうした人たちの想いを価値に変えるべく、現地に出向いてきました。 私たちは、文化と経済の「骨」を設計し、地域の「らしさ」を未来へつなげる仕組みを育てます。 論語と算盤。想いと仕組み。美学と実行力。 その両立を、マーケティングの力で実装していきます。

▼HONEにできること
語られていない価値の「骨」を探す
商品や地域の中にある「想い」や「背景」は、まだ言語化されていないだけかもしれない。 それらを丁寧にすくい上げ、ブランドの芯として翻訳します。 見落とされがちな隠れた価値に役割を与えることが、事業の骨格をつくるはじまりです。
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戦略も仕組みも、現場を歩き、対話することから始まります。 地形、歴史、空気、人の言葉やまなざし。デスクリサーチでは捉えきれない情報を五感で受け取り、定量と定性、論理と情緒、ロマンとそろばんを掛け合わせて、設計に落とし込みます。
手を動かしながら、「骨」を強くする
支援とは、プランを出して終わりではありません。 現場に入り、泥臭く、時に失敗しながら共につくりあげていきます。 頭で考えて、手足を動かす中で生まれる「実感」こそが、骨を太くし、しなやかに持続する構造を育てていきます。
文化となる「骨格」を、未来へ残す
目指すのは、ただ売ることではありません。 地域に根ざした文化や営みに芯を通し、事業として持続可能なかたちに育てていくこと。短期的な成果ではなく、関わる人たちの誇りとなり、語り継がれていく仕組みをデザインします。 HONEは、経済と文化をつなぐ骨を共につくり、未来へと残していきます。

▼HONEの強み
01/一貫サポート
戦略設計から実行〜検証まで。経営課題の整理から、現場を動かす具体的な仕組みづくりまでを、一貫して支援します。リサーチ・企画・実装・振り返りのすべてに伴走し、商品・サービスの価値を再定義しながら、現場に根づく事業を共につくります。目指すのは、短期的な成果だけでなく、文化が息づき、長く続く事業と地域のかたちです。
02/現場主義
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北は北海道、南は沖縄まで、一次産業から観光、教育、行政、ベンチャー、スタートアップ、アトツギなど、多種多様なプロジェクトに携わってきました。たくさんの地域を見てきたからこそ、それぞれの良さに気づくことができます。そして土地に根付くその事業の「らしさ」を、より鮮明に見つけることができます。全国各地で積み重ねた知見を、次の挑戦に活かします。
04/産学官連携
企業・教育機関・行政と手を取り合い、対話を重ねながらプロジェクトを推進しています。 単なる連携にとどまらず、それぞれの立場が持つ知見や資源を持ち寄り、地域に根ざして実装していくこと。 現場での実践と、学びの場での理論、そして制度や仕組みをつなぐ橋渡しとして、多様なセクターの信頼を得ながら取り組みを展開しています。

なぜ今、“地方”でマーケティングが必要なのか
マーケティングという言葉には、しばしば「スケールする」「売上を伸ばす」といったイメージが付きまといます。しかし、地方において本当に必要なのは、そうした直線的な成長だけではありません。人口減少、担い手不足、そしてインフラや情報環境の未整備。多くの地域が、さまざまな制約の中で日々の営みを続けています。
制約が多いからこそ、その土地に根ざした価値を継続し、文化や人々の想いを循環させていくための工夫が欠かせません。マーケティングの論理をそのまま持ち込むのではなく、人肌を大切に、想いを大切に、未来へとつなげていく。実装力と創造力を備えた「地方のマーケティング」が必要です。

地方に必要なのは、「地域理解」
こうした現場においてまず必要なのは、「何をどう売るか」よりも先に「この地域には何があるのか」「何を残していきたいのか」を知っていく姿勢。つまり「地域理解」です。ブランド構築の土台を固めるには各レイヤーごとに把握すべきポイントを理解することが重要です。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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【記事を書いた人】

株式会社HONE
代表取締役 桜井貴斗
札幌生まれ、静岡育ち。 大学卒業後、大手求人メディア会社で営業ののち、同社の新規事業の立ち上げに携わる。 2021年独立。クライアントのマーケティングやブランディングの支援、マーケターのためのコミュニティ運営に従事。










